八木ボン、利根川泳いで横断
「逆潮を 老いの一徹 泳ぎきり」
ニューヨーク市でレストラン10軒を経営する実業家・八木ボン秀峰氏=写真=が8月18日、日本の千葉県銚子市と茨城県の間を流れる利根川の横断水泳を敢行し、見事に泳ぎ切った。
八木氏が泳いだのは、千葉県銚子市側対岸から茨城県神栖(かみす)市側の対岸までの約1キロ。流れの速さに悩まされながら、ウエットスーツを着て約1時間半をかけて泳いだ。75歳での快挙とあり、日本のメディアでも取り上げられた。
八木氏は、神栖市(旧浜崎町)生まれ、市立銚子高校出身。20歳で来米し、NY市で日本食レストランのパイオニアとして知られる。
八木氏は年に数回は日本に帰国し、地元を訪れるが、近年は銚子市の人口減少による衰退ぶりに心を痛めていた。そこで、銚子を盛り上げようと、地元市民と協力して「うみのまちのフェスティバル」を企画。その目玉イベントが、自身の利根川横断水泳だった。
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八木氏は長年水泳を続けており、20年前にも利根川横断を成功させていた。今回は古希を過ぎての再挑戦となった。
当日は午後3時20分、銚子側の河岸公園から利根川に飛び込んだ。大勢の地元の人々が応援と見物に駆けつけていた。強風と2メートルを超える波に苦戦しながら、クロール、平泳ぎ、背泳ぎと、泳ぎ方を変えて体力を維持しながら泳いだ。伴走するボートからの応援にも励まされたという。
午後5時前に対岸の神栖市側防波堤にたどり着くと、ここでも大勢の地元住民の歓声に出迎えられた。