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「ハドソン・バレーのワイナリーに、チェルシー・クリントンの結婚式で振舞われたワインがある」という情報を入手。ワイナリーの名は「クリントン・ビンヤーズ」。クリントン家の親類? まさか…。 少なくともワイン通ではない私にとって、「書けるネタ」であることには間違いない…と、クリントン一族に出会えることを夢見て出発した。 タコニック・ステート・パークウェイを北上、クリントン・コーナーズに位置するワイナリー「クリントン・ビンヤード」は、マンハッタンから車でおよそ2時間。 設立は1976年。フランスの美しいワイナリーに魅了されたブロンクス生まれのブック・デザイナーでアーティストの故ベン・フェダー氏。ヨーロピアンスタイルの伝統的なワイナリーをつくろうと、同地の厳しい天候にも耐えられるシュヴァル・ブランの栽培を始めた。 現在、エステートボトル(原料のブドウ栽培から発酵、瓶詰めまで100%自社製造されたワイン)として、シュヴァル・ブラン、ピノ・ノワール、リースリング、ロゼ、メトード・シャンプノワーズ・スパークリングワインを生産。デザートワインも生産し、数々の賞を受賞している。中でも、ブラックカラント・ワインの「カシス(CASSIS)」は、様々な大会で何度も受賞。ロサンゼルス国際ワイン・コンペティションでは金賞を獲得するなど、評価が高い。 テイスティング・ルームは19世紀のオランダの納屋をイメージした小ぢんまりとした建物。裏手には芝生エリアが広がり、オブジェの馬がのんびり佇んでいる。屋内に入ると、ビル・クリントンやヒラリー・クリントンの写真に加え、エリザベス女王までもがお出迎え。「もしや!」と期待したものの、やはり親戚ではなく、クリントン家との公式な提携関係もないそうだ。とはいえ、現オーナー、故ベン・フェダー氏の妻フィリーズさんは民主党支持者で、クリントン家とは友人関係。2010年、娘・チェルシーさんの結婚式のほか、1993年のビル・クリントン大統領就任式のディナーにも、クリントン・ビンヤードのワインが振舞われたという。 残念ながら(と言うより予想通り)、ワイナリー名の由来は地名で、クリントン一族にも出会えなかった。 ちなみに、チェルシーさんの結婚式へ出席を希望していたというドナルド・トランプ氏。結局、招待されなかったのだが、「クリントン・ビンヤード」の他に、結婚式へワインを提供した「クルージュ・エステート」を、後にトランプ氏が買収している(現トランプ・ワイナリー)。偶然なのか、それとも「負けず嫌い」なのか…。真実は本人のみぞ知る。(芳沢レン) Clinton Vineyards ■450 Schultzville Rd, Clinton Corners, NY ■Tel: 845-266-5372 ■clintonvineyards.com Tweet HOME |