2016年8月5日号 Vol.283

女性一人で育てたワイナリー


数々の賞を受賞


こだわりのテイスティングルーム


この看板を見逃すな


次はどこを訪ねてみようかと、記事を読んでいて目に入ったワイナリーだった。28エーカーの畑を女性一人でつくりあげたという。ブドウを栽培し、ワインを醸造するのは楽な仕事ではない。女性一人でどこまでできたのか調べてみたかった。

その名も「ワン・ウーマン・ワインズ・アンド・ビンヤーズ」。看板を見つけ、敷地に入っていくと、小さな掘っ立て小屋があった。5人も入れば満杯になり、動きがとれなくなるほどの狭さだ。カウンターに入れるのは1人だけ、2人は入れない。大勢につめかけられたら、サービス不能状態に陥るから、バスでの訪問を禁止している。ロングアイランドのワイナリーで、こんなテイスティングルームは初めてだった。

全てのボトルに「W」の文字が描かれたラベルが張られている。まずはボトル1本40ドルするメルローを試してみた。しっとりとした味わいで癖がなくおいしい。次に、「グリューナー ・ ヴェルトリーナー(Gruner Veltliner)」という名のホワイトワインを飲んでみた。これもフルーティーでおいしい。2008年に、アドバイザーの勧めで、オーストリアで広く知られているブドウを3エーカーだけ使って栽培したワインという。ロングアイランドでは初めての種類だ。

オーナーであり醸造者のクラウデイア・ピュリタは、南イタリアのカラブリアの農家に生まれた。野菜やブドウ畑と一緒に育ち、ニューヨークのロングライランドへ移住してから、最初の14年間を、レストランのキッチンで過ごした。だが、自分の原点に戻ることを決意。2002年に28エーカーの土地を購入し、2004年から一人だけでブドウ栽培を始めた。最初のボトルが出来上がったのは2007年のことだった。

彼女の努力に思いを馳せると、この小屋で試すワインも感慨深きものがある。値段は決して安くはないが、味がその価値を証明している。これだけのワインを醸造できたのは、あっぱれとしか言いようがない。(奥谷啓介)

One Woman Wines and Vineyards
5195 Old North Rd, Southold, NY 11971
TEL: 631-765-1200
www.onewomanwines.com
@onewomanwinery



情報提供:ホクトインターナショナル Tel: 212-949-6050 www.hokutonyc.com

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