美しいロゼのカラー
くつろぎを重視したテイスティング・ルーム
ロゼは赤ワインを醸造する際の副産物として造られることが多い。だが「クロトー・ビンヤード」は、ロゼだけを醸造するアメリカ唯一と言われるワイナリー。全ての努力は、ドライで新鮮でフルーテイー、そして、なによりも飲む楽しさを引き出すワインを造ることに注がれる。それゆえ彼らはここを「Rose On Purpose」と呼ぶ。 オーナーは南フランス地方の大ファン。バケーション時期には、頻繁にそこのロゼを飲んでいた。そして、似たロゼをニューヨークでも醸造したいと思いたち、畑を持つことを決意。2008年にビンヤードを始めた。フランスで見た栽培方法を真似し、皮が硬くピンク色のタンニンが出る状態になったところで収穫を行う。 クロトー婦人は言う。「ホワイト・ジファンネル(DNA調査でクロアチアから来たブドウと判明)は、甘くソフトな味わいの薄ピンク色をしたワイン。その人気が高まるにつれ、ロゼへのこだわりが潰されてしまった。でも、高いインターナショナルな味覚を備えている人は、やはりロゼを飲む」。また、こうも言う。「ロングアイランドの東先端は、気候、土壌、緯度、などボルドーと似た条件が揃っていて、ワイン栽培には最適。でも、どのワインが最もフィットするかと言えば、それはロゼ。なぜなら、ロゼのメッカ、地中海に面した南仏のプロバンスと同じようにビーチリゾートだから」 ロゼは、収穫後わずか4〜5ヵ月で市場にでる。フレッシュな状態で飲まれるから、そのワイナリーの真価を正直に表すものとなる。綺麗なボトルとマッチし、あまりにも美しいここのロゼの色は表現し難い。テイスティングでは、色合いを見ることにも楽しみを感じる。私が通された部屋は2階にあり、ソファーに腰掛けてゆったりとロゼを飲む場だった。チーズとフランスパンを出してくれるかわり、つまみの持込は不可。また、くつろぎを重視し、8人以上の団体やリムジンで乗りつけるゲストをお断りとして、他と違う優雅な雰囲気をつくりあげている。例年8月には、ほぼ在庫が売り切れとなることも、こうした彼らのこだわりを支える要素となっているのだろう。 ソファーに腰掛け美しいロゼに見とれていたら時間を忘れてしまった。ここに立ち寄るときは、タイマーをかけることが必要だ。(奥谷啓介) Croteaux Vineyards 1450 South Harbor Road Southold, New York, 11971 TEL 631-765-6099 www.croteaux.com Tweet