動物たちとの繋がり体験
保護への行動促す
「野生動物たちの驚異」
ワールド・トレードセンターの「サウス・オキュラス・プラザ」に7月15日、ブロンズ像の動物たち「野生動物たちの驚異(Wildlife Wonders)」が出現した。
手掛けたのは、イギリスとオーストラリア出身のカップル、ジリー&マーク。プロジェクト「最後の愛(Love The Last)」を掲げ、絶滅危惧種を救うために活動するアーティストだ。世界各地の都市に動物の像を設置し、道ゆく人々に自然との繋がりを思い起こさせることで、動物保護への行動を促す。
今回の展示作品は3種。最も目を引くのは、動物たちを従えた巨大なタコ「友情の腕(The Arms of Friendship)」=写真①=だ。世界最大というタコは全長36フィート。8本の触手には、絶滅の危機に瀕している動物たちが乗る。ゾウ、カバ、ゴリラ、サイ、シマウマ、トラに加え、彼らの象徴的なキャラクター「ラビットウーマン」と「ドッグマン」も参加している。
動物たちのディナー・パーティを表現した「愛のワイルド・テーブル(The Wild Table of Love)」=写真②=は、鑑賞者もディナーに参加できるよう、2つの空席が設けられている。
「カバはラビット・ウーマンと新しいことに挑戦したかった(The Hippo Was Hungry To Try New Things With Rabbitwoman)」では、大きな口をあけたカバがラビットウーマンとお茶を飲みながら会話。こちらも空席があり、ティータイムに誘う。
世界的な自然保護NGO「国際自然保護連合(IUCN)」によれば、今年7月時点の絶滅危機種は4万5000種を超える。ジリー&マークは、日常的なシーンを通して野生動物との繋がりを「体験」させることで、身近な問題として行動しようと呼びかける。
Wildlife Wonders by Gillie and Marc
- 2025年7月15日まで
- 会場:South Oculus Plaza
50 Church St. - 観覧無料
- https://www.officialworldtradecenter.com