2023年4月28日号 Vol.444

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歌うことは自分の解放

松山 大吾
Daigo Matsuyama
シンガーソングライター、キーボーディスト

・出身:埼玉県

★歌うことが好きだった
歌は、小・中学校での音楽の授業や合唱コンクールの時に歌う程度でしたが、皆で歌う感覚が好きでした。中学ではバスケ部でしたが音楽も好きだったので、同級生とバンドを組み、校内や文化祭などでライブをしてました。ヴォーカルでしたが、振り返ってみると上手くもなく、なぜやれていたのかわかりませんが、歌うことへのエネルギーや音量だけで楽しんでいたように思います。

★「カッコ悪い」と思っていたピアノ
子どもの頃、僕の姉と妹がピアノを習っていたことで、ピアノやエレクトーンを習っている同級生の男性に対して「まじか?あれは女性がするものだ。カッコ悪い」と感じていました。時が経ち、渋谷のライブハウスにジャムセッションを観に行った際、ピアノと歌で弾き語りや演奏するミュージシャンたちを「かっこいい!」と初めて思いました。その後、海外のスティーヴィー・ワンダーやダニー・ハサウェイを聴いて「こんな世界があるんだ!」と興味が湧きました。女性のモノだと思っていたピアノやキーボードを、「男性がカッコよく弾いている」というギャップが、好きになった要因のひとつかもしれません。



★アポロシアターとブロードウェイに感動
都会の現代音楽に傾倒していた22歳の時、NYへの旅行を決意しました。アポロシアターでは、黒人歌手の高い声や太い声に度肝を抜かれ「こんな声出せるんだ」と感心。ブロードウェイミュージカルはどの演目が良いかわからなかったのですが、現代のロックミュージカル「レント」を鑑賞。特に、一人の女性の歌声に涙が出るほど魂を揺さぶられました!曲もメロディがポップで、かつ音楽と声で感情が伝わり、本当に感動しました。その当時は、「何かを変えたいが、どうしたらいいか分からない」と、迷っていた時期だったのですが、ニューヨークはエンターテイメントのメッカ。黒人音楽がリアルに生まれているアポロシアターや多数のジャズクラブがあるニューヨークに行こうと思いました。

★「歌」と「ピアノ」の醍醐味
歌うことは自分を解放すること。僕は心の中に感情を溜め込んでしまうので、歌うことで良いエネルギーが出て、ストレスが軽減しているのを感じます。ピアノは見えない情景、季節、美しいメロディーを表現するものだったり、リズムで気持ちいい感覚・感情を出せることが楽しい。それらを統合させた「弾き語り」は、ピアノ、指、身体、声が一体化する感覚が好きですね。間と間でリズムを作り出し、唐突にピアノを止めて間を作り、観客に考えさせる時間を作る…ピアノと歌で演奏する時は勝手にそういう気持ちいい感覚やベストなタイミングが出せるので単純に気持ちいいフィールがやめられなくてやっています。

★自分の心をさらけ出し、残したい
2022年10月にアルバム「City Lights」を発表。表現の根底にあるのは、自分の心をすべてさらけ出し、作品として残したいという思いでした。これまでの人生で強く感じた嬉しかったことや辛いことを形にして残す。自分の経験が誰かの役に立てばいいし、立たなくてもいい。何かを形にすることで、自らの自信にもなり、自分の「オリジナル」という喜びを表現できることが楽しいです。音楽的な部分で自分自身がカッコイイと思ったものを表現すること。歌詞に関しては自分へのメッセージを書くこと。僕のように、自分自身を信じることができなかった人が、少しでも何か良い方向へ向かうきっかけになればいいですね。今は、次のアルバムのレコーディング、インスタ、TikTokの動画作成、今年のオリジナル・ライブの準備をしています。また、毎週日曜にグループ「Teddy Morris&Abundance」で、ゴスペルシンガーとして歌っています。

★全力でチャレンジを楽しむ
アーティストとしての夢は、オリジナル曲をアメリカ中に広げ、自身のバンドでツアーやフェスに出演したい。そこに到達するために、日々歌い、ピアノを弾き、作曲し、人前でライブをし、レコーディングをし、かっこいい曲を完成させ、ワクワクしたい。人との出会いを大切にして仲間たちとその瞬間を楽しむことで、大きな夢に近づいていけると思っています。今のチャレンジを全力で楽しみ、音楽を続けていく。「楽しい」という思いを忘れずに、進みたいと思っています!

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