2021年6月11日号 Vol.399

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常に期待以上を目指して
舟喜 直美
タップダンサー

Naomi Funaki
・出身:東京都

★タップダンサーになろうと思ったきっかけは?
タップダンスに出会ったのは7歳。仲の良かった子達と一緒に習い始めたこともあり、スタジオが大好きでした。でも、当時先生だった先輩方からは「直美が一番難しい生徒だった」と言われます。いつもカーテンの中に隠れて先生を困らせる生徒だったようです。「タップダンサーになろう」と強く決心したのは17歳の夏でした。日本のタップダンス奨学金制度でニューヨークに2週間ほど滞在し、それまではYoutubeの世界の人だったタップダンサーたちと出会い、ニューヨークの環境に触れ、私も「ここで活躍したい!」と思いました。

★影響を受けた人、目標とする人は?
これまでの人生で一番影響を受けた人は、ニューヨークを拠点に活動しているタップダンサー、ミシェル・ドーランスです。彼女が来日した時に高円寺のジャズバーで出会ったのが最初で、新しいスタイルのタップダンスを踊る彼女に魅了されました。「いつか絶対に彼女と一緒に踊る」という夢を持ち、19歳で来米しました。

23歳になった今、「◯◯さんの様になりたい」と思う気持ちは、あまりありません。どちらかと言えば、これから自分はどんなスタイルを手に入れるのか、私だからこそできるアプローチは何なのか、などを考えることが楽しいです。





★これまでに印象に残っているご自身のパフォーマンスは?
パンデミックになってから人前でパフォーマンスをする機会が圧倒的に少なくなりましたが、先日、Joyce Theater が主催したバーチャルショーに、アヨデリ・キャセルのカンパニーメンバーとして参加させて頂きました。パンデミックが始まって以来の大きな仕事で、シアターからのルールを守り、撮影してビデオを制作、バーチャル上演を行うという企画でした。コロナ禍の影響でリハーサルのために長時間集まることが困難だったため、1時間の振り付けを全てビデオで覚え、2日間だけ集まって撮影をしました。観客すらいなかったものの、人と一緒に作品を作ることの楽しさを改めて実感しました。

★NYを活動の拠点に選んだ理由は?
ニューヨーク以外の場所はそもそも頭になかったです。タップダンスの修行をするなら必ずニューヨークだと何のためらいも無く思っていました。私の直感は間違っていなかったと思います!

★どういうアーティストに成りたい? 目指すものは?
今、目指しているのは、フレキシブルなダンサーです。どんな現場に行っても自分の個性を活かしながら、求められている役目を果たす、もしくは、常に期待以上のことが出来るようになる事が目標です。これから先は、ソロでも使ってもらえるようなアーティストになっていきたい。将来は、バンドの一員として、タップダンサーだけれどミュージシャンとも呼んで貰えるようなアーティストになりたいです。

★今後の予定は?
今夏、初めてシカゴへ行きアメリカの中でも1、2番を争うほどの大きなタップダンスフェスティバル、「Chicago Rhythm world」にファカルティーメンバーとして参加します。他には、8月の半ばから9月の第1週目まで、ニューヨークでアヨデリ・キャセルの「Chasing Magic」ショーにも参加させてもらう予定です。

naomi@vfw.co.jp
instagram.com/_naomi.funaki_


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