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よみタイムVol.114 2009年6月5日号掲載
 
10弦ギタリスト 岩永 善信

自分の音楽見つめて
7日に2度目のコンサート

 世界的にも奏者の少ない10弦クラシック・ギタリストだ。6月7日(日)マーキン・コンサート・ホールで2度目のNYコンサートを開く。
 10弦ギターは、構造的には6弦ギターと同じだが、低音領域が広がる事で独特の共鳴音が生まれ多くの編曲ものに活かされている。難易度は高く10弦ギターの演奏家は世界的に見ても数人しかいない。
 岩永は、この10弦ギターのスペシャリストでパリ・エコール・ノルマル音楽院演奏家クラスを首席卒業。第1回日本ギターコンクール第1位入賞。第3回イタリア・ガルニアーノ国際ギターコンクール第1位入賞。 第20回パリ国際ギターコンクール第2位入賞など数々の賞を受賞。
 「生きた音楽は、生の空間が最良である」との思いからCD録音をせず、ライブに賭けている。
その分、コンサートの回数は精力的。日本はもとよりヨーロッパ、アフリカ、東南アジア各地でのリサイタル、音楽祭に出演。研ぎ澄まされた感性と楽器の枠を超えたダイナミックな演奏は、ソロの演奏とは思えない多彩な響きを奏で、深い感動を誘う珠玉の演奏となり熱狂的なファンを獲得し続けている。
 9歳のころ、たまたま近所の知り合いにギターを触らせてもらったのが、きっかけとなった。「人から強制されるとやめちゃう性格なんですけど、不思議とギターだけは続いたんです」。
 高校を卒業する時に「ギターをもっと学ぼう」とヨーロッパ行きを決心する。音楽理論や英語習得という準備期間を経て、ロンドンの音楽学校に留学。しかし強制するだけの先生と合わず、1年で学校をやめてしまう。いったん日本に戻ってから、パリに留学し直し、そこでナディア・ブーランジェという90歳と高齢の女性の音楽教育の専門家に出会う。
 恩師ブーランジェから「演奏家が演奏するということは、作曲家の考えていることを楽譜から読み取ること、その上で自分の音にしていかなくてはいけない、そういうことを学んだ」という。
 その後、ヨーロッパ各地で演奏活動を行っていたが、体調を崩し音楽にも行き詰まる。日本に戻って7年間、演奏活動を中断する。挫折だった。
 「ある時、ピアノのバックハウスの演奏をテレビで見てたんです。その自然な空気、指の動きを見ていて、それまでの自分が考え過ぎていたのでは、と目が覚めた」と穏やかに話す。
 「昔の僕なら、完全な状態じゃないと演奏できなかった。でも完全であることにどれほど意味があるんだろう。何より自分の音楽をしっかり出すことが大事、そうやって伝わるものがあるんだ、と思えるようになったんです」という。気持ちに変化が現れると、楽譜の見え方も違ってきた。曲のもう少し奥までが視野に入るようになった。
 98年、演奏に復帰。「一度壊れた自分をゼロから見直すことになり、その結果、完全とか制約などというモノサシから解き放たれた思いがしました」「新鮮で面白いと感じることが大切。面白くもないのに何百回と練習することが目的になってしまったら音楽や芸術的なことからは離れていく気がします」と岩永は当時を振り返る。
 演奏会では、一番大きな影響を受けたというJSバッハの曲やシューベルトの「鱒」の編曲、グリーグなどが披露される予定だ。
(塩田眞実記者)

日時:6月7日(日)7:00pm
会場:Merkin Concert Hall (Kaufman Center)
129 W. 67th St. (bet Bway & Amsterdam)
入場料:一般$25、学生・シニア$15
チケット:Merkin Hall Box Office (212-501-3330)
www.merkinconcerthall.org
www.yoshinobu-iwanaga.jp