行ってきました!「ワイル・カフェ」
ミッドタウンの「穴場」
予想に反し(!)リーズナブルで美味しい
ニューヨークの一流コンサート・ホールのひとつ、カーネギーホール内にある「ワイル・カフェ(Weill Café )」。クラシックに馴染みがなくても、朝食やランチが楽しめるなら・・・と、出かけてみた。
訪れたのは、寒さも厳しくなってきた12月中旬の月曜午前10時過ぎ。ランチ前だからか、客足もまばら。PCを広げてタイプする人、資料を見ながら朝食を食べる人、コーヒーを飲んで一息つく人、楽しそうに会話する女性2人(おそらく観光客)のわずか5人。観光客で溢れていることを予想していたのだが、的外れだった。
月曜日のランチ前だからか? ガラガラだ
もっと混んでいると思ってたけど穴場なのかも?
オーダーは、客が自ら注文する「セルフ・オーダー」式なので、席を確保したらカウンターへ。メニューは、バタークロワッサンやチーズデニッュなどのペストリー、サラダ、トースト、キッシュ、サンドイッチなどの軽食、スイーツ、コーヒー各種、紅茶、ワインやビールなどのアルコールもある。
予想していた通り、お世辞にも「多い」とは言えないメニュー数だが、「お腹いっぱいにする」ことが目的ではない「カフェ」なので良しとしよう。
大きなマグカップ、サンドイッチもボリューミー!
朝食を抜き、お腹も空いていたので、とりあえずサンドイッチを試すことに。スモークされたベーコンがメインの「ベーコン・アンド・ブリー」と、リンゴが入っているというベジタリアン向けの「アップル・アンド・バーモント・チェダー」をオーダー。それぞれ、サイドに「チップス(ポテトチップ)」または「サラダ」が付くので、どちらが好みかを伝えよう。今回は、写真撮影のために「チップス」もオーダーしたが、個人的には「サラダ」がおすすめだ。
支払いはオーダー時にカウンターで。クレジットカードや現金が利用できるが、チップは別なので、帰る時にテーブルに置いてあげれば喜ばれる
セルフオーダー式とは言っても、そこは「伝統・一流のカーネギー」様。フードコートではないため、料理はサーバーが席まで運んでくれる。座って待とう。
最初に運ばれてきたのは、ダイナーで飲むコーヒーカップの倍はあろうかというぐらいの大きなマグカップになみなみ注がれたコーヒー。 カップには、カーネギーホールのロゴと、有名なカーネギーホールのジョーク「Practice, Practice, Practice(練習、練習、練習)」のフレーズがプリントされていた。
How do I get to Carnegie Hall?「カーネギーホールにはどうやって行けばいいの?」と道順を聞いたつもりなのに
Practice, Practice, Practice「練習、練習、練習」と答えた。
カーネギーホールに行く(大舞台に立つ)には、とにかく練習だ!というジョークだね
ちなみに、このジョーク、「誰が答えたのか?」についての「オチ」としては、ヴァイオリニストの王と称されるヤッシャ・ハイフェッツ、ピアニストのアルトゥール・ルービンシュタインが有名。「これほど知られているジョークを持った観光施設は他にないだろうな〜」と感心している間に、サンドイッチが運ばれてきた。
見た目は予想通り「普通の」サンドイッチだが、日本と比べると、やはりサイズは大きい。女性や高齢者なら「半分」で十分だろう。
「世界に名だたるカーネギーホール」と言えども、ココはレストランではない。正直に白状すると「高いだけで美味しいハズがない、そこらのダイナーと変わらないだろう」と、まったく期待していなかった。だが、少なくとも、そこらのダイナーよりも上、サブウェイのサンドイッチよりも上である!(あくまでも個人的な感想)
気になる「ベーコン・アンド・ブリー」の味は・・・
おや?! こ、これは、美味い!
スモークされたベーコンは柔らかく、アクセントのブリーチーズとバジルが絶妙。軽くトーストされたバンズも香ばしくて◎
「アップル・アンド・バーモント・チェダー」は、スライスされた青リンンゴの酸味とアルグラ(ルッコラ)の苦味が抜群!ピクルス、エシャロット、フェンネル(ハーブ)、チェダーチーズなどもミックスされていて、リンゴがサンドイッチに合うとは目からウロコ!付け合わせのサラダも、塩味とオリーブオイルでシンプルな美味しさ♪
ディナーはコンサート鑑賞者のみが対象
この味ならディナーも試してみたい!と思ったものの、ディナーは「プレ・コンサート・ダイニング(Pre-Concert Dining)」で、カーネギーホールで行うコンサート鑑賞者のみが対象(要予約)。美味しい食事の後に、コンサートを楽しんで貰おうという趣旨で、「芸術の世界に浸る忘れられない夜を、約束します」とカーネギー。テーブルに置かれた卓上スタンドのQRコードを読み込めば、直近コンサート情報が確認できるので、興味があれば要チェックだ。
飲みきれないコーヒーなどは、カウンターで持ち帰り用のカップが貰えます。遠慮しないで声をかけてみて
「観光地」の割には安い・美味い♪
コロナ以降、すべてが値上がりしたニューヨーク。ランチに入ったレストランで、1人かる〜く30ドル超えはザラ。「ワイル・カフェ」もまた、野球場のように「観光地プライス」なのだろうと思っていたが、予想に反してリーズナブル。
「ベーコン・アンド・ブリー」が$13、「アップル・アンド・バーモント・チェダー」が$14、コーヒー(12oz)$3.5、+税金で計$37.01
2人でこの値段なら悪くないネ
次はニジマスのオーブンロースト($20)を食べたい♪
スタッフも親切・丁寧。ついでにトイレも清潔で、便座フタは自動で上がり、便座も暖房型で暖かく、自動洗浄機能付き、ニューヨークでは考えられないようなハイテク機能が満載だった!(ウォシュレットではないが)
「観光客向け」だと思っていたカーネギーホールの「ワイル・カフェ」は、予想に反して美味しい上にリーズナブル。友人とのランチや、ちょっとしたビジネスの打ち合わせなど、ニューヨーク在住者が日常的に利用できる小洒落たカフェだ。
Weill Café
・月〜金:8:00am〜3:00pm
・住所:Carnegie Hall内 154 W. 57th St.
・212-424-2032
・https://weillcafe.com