2025年の幕開け!
世界で最も有名なカウントダウンを大解剖
「ニューイヤーズ・イブ・カウントダウン」
1904年、ワン・タイムズスクエアのオーナーが、新年を迎えるための祝賀会を開催したのが始まり。以来、121年に渡って継続されている盛大な大晦日のパーティだ。ニューヨークを代表するイベントの準備は、12月上旬から始まり、12月31日にファイナルを迎える。ここでは一連の流れと、今年のカウントダウン・イベントを紹介しよう。
・2025年カウントダウンの様子(NBC New York)
カウントダウン準備(1)「願い事の壁(Whishing Wall)」
12月2日、タイムズスクエアに設置された「願い事の壁(Wishing Wall)」では、願い事を受け付け。集まった「願い」は細かく断裁され、カウントダウンの時にタイムズスクエアに降り注ぐおよそ1トンを超える紙ふぶきに使用される。
現地まで来場できない人は、インターネットからメッセージ送信が可能で、日本語入力もOK。タイムズスクエアの「願い事の壁」は12月25日のみクローズ。今年の紙吹雪に「参加」したい場合は、12月28日午後8時までにオンライン送信を。それ以降に届く願い事は、2025年の年末に使用される。
インターネットなら世界中から願い事を送れます!
送信は以下のアドレスから日本語もOK!
https://www.timessquarenyc.org/events/nye-wishing-wall
カウントダウン準備(2)ディスプレイ・ライト「2025(2025 Numeral)」
12月18日、高さ7フィートの巨大なライト「2025」がタイムズスクエア、ダッフィ・スクエアにお目見えした。12月22日まで一般公開された後、カウントダウン準備のために一旦格納され、その後、ワン・タイムズスクエアの上に設置。大晦日のカウントダウン・イベント時に点灯される。
ちなみに、使われている電球は、数字「2」が145個、「0」が164個、「5」が166個で合計620個。すべて省エネのLED電球♪
カウントダウン準備(3)「ニューイヤーズ・イブ・ボール(New Year’s Eve Ball)」
カウントダウンを大いに盛り上げる「ボールドロップ・セレモニー」で使用される「ニューイヤーズ・イブ・ボール」が、タイムズスクエアのワン・タイムズスクエアの屋上に到着。ボールは三角形のクリスタル2688個で覆われ、直径12フィート、重さ約12000ポンド。12月27日に行われた除幕式で最後のクリスタルがはめ込まれ、ラッパーのピットブル(Pitbull)も参加した。
1907年に始まった「ボールドロップ・セレモニー」は、時代と共に進化。現在の「クリスタル・ボール」は1999年、新世紀を記念してデビュー。100周年を迎えた2007年に現代のLED電球を導入、2023年に「蝶ネクタイ」をイメージした照明パターンに一新されたが、今年を最後に引退することが決定している。
2025年末に誕生するボールは、「新しいボールはこれまでとまったく異なるデザインで、ダイナミック。デジタル的にさらにインタラクティブなものになるでしょう」と主催者は説明している。
今年が見納めとなる「ボール」は引退後、同ビル内で展示予定です
カウントダウン準備(4)「厄払いの日(Good Riddance Day)」
今年1年の失敗や忘れたいことなどを「厄払いの日(Good Riddance Day)」に消し去ろう!「苛立ったことにキッパリと別れを告げ、新しい年を迎えましょう!」とスタートした、タイムズスクエア恒例の無料イベントだ。当日、ブロードウェイ・プラザに設置される黒板にイヤなコトを書き込み、「グッド・リダンス!(Good riddance!)」の掛け声と共に、文字通り「消して」しまおうというもの。
参加には事前登録が必要。オフィシャルサイトにアクセスし、氏名、Eメールアドレス、電話番号に加え、「何を捨てたいか」を入力。「クリエイティブであればある程よい」という。加えて、イベント当日(12月28日午後12時から1時)に「直接会場へ行くか」「会場参加はしない」「このイベントを何で知ったか」などの質問に答えて登録。会場参加者には、100ドルのギフトカードを獲得できるチャンスもある。また、オンラインで送信されたメッセージは、イベントの一環としてタイムズスクエアのデジタルスクリーンに表示される。登録および詳細はオフィシャル・サイトで。
今年18回目を迎える「Good Riddance Day」は、新年を祝うために行われていたラテンアメリカの伝統(悪い思い出を象徴するモノを人形に詰め、燃やしていた)にヒントを得て始められたものだそう
ニューイヤーズ・イブ・カウントダウン本番!
12月31日、カウントダウンの祝賀会は午後6時から。オフィシャル観覧エリアへの入場は午後3時から先着順(人数制限あり)。一帯がバリケードで厳重に封鎖されるため、早い人は昼前から並び始める。
観覧エリアは午後3時にオープンし満員になった時点で締め切り。入り口は6アベニューと8アベニューの49丁目、52丁目、56丁目のみ
ちなみに仮設トイレは無く、近隣ホテルやレストランなどでも、トイレのみの利用は許可していません。防寒に加えて大人用おむつなど「トイレ対策」を考えて参加しましょう
午後6時、「ニューイヤーズ・イブ・ボール」のライトアップから始まり、さまざまなパフォーマンスが披露される。今年は、フロー・ライダー(R&B)、タイラ(シンガーソングライター)、LLクールJ(ヒップホップMC)、ポール・アンカ(シンガーソングライター)などが出演。午後11時半過ぎからは、グラミー賞最優秀新人賞(2007年)を受賞したカントリーミュージシャンのキャリー・アンダーウッド(11:37pm〜11:46pm)、同じくカントリーミュージシャンのミッキー・ガイトン(出演11:55pm〜11:58pm)が登場後、いよいよカウントダウンが始まる。
眺めが良いのはブロードウェイまたは7アベニューの43丁目から50丁目の間、7アベニュー沿いは59丁目まで。サウンドシステムは、ブロードウェイと7アベニューが交差するエリアに、ビデオスクリーンは、ボールが落ちるワン・タイムズスクエアに加え、追加スクリーンが設置されます
恒例となったジョン・レノンの「イマジン」が流れた後、エリック・アダムスNY市長が「ニューイヤーズ・イブ・ボール」の「始動ボタン」を押すと「60秒」のカウントダウンがスタート。「ニューイヤーズ・イブ・ボール」がキラキラと輝き、カウントダウンをリードしながら降下。新年を迎えた瞬間、「ハッピーニューイヤー!」の大歓声とともに、花火が打ち上げられ、大量の紙吹雪が空を覆いつくす。BGMに「蛍の光」が流れた後は、お決まりのフランク・シナトラ「ニューヨーク・ニューヨーク」の大合唱だ。「眠らない街で、私は再出発したい。新しい人生の出発だ」と歌うシナトラを聴き、歌いながら、新たな年を祝おう!
アメリカ国内はテレビ放映、アメリカ国内外はオンラインのストリーミング配信が楽しめます
ストリーミング配信:https://www.timessquarenyc.org
アメリカ国内TV放送局:CNN、CBS、ABC、他