シニアミュージカル劇団「発起塾」
「花のクッキー売り娘」NY公演
シニアが見つけた居場所とは
エンターテインメントを通して日米親善を目的とする非営利団体「キャッチ・アス・パフォーミング・アーツ(CUPA)」が支援する2つのパフォーマンス公演がマンハッタンのバルーク・パフォーミングアート・センターで行われた。
8月24日(土)、大阪市のシニアミュージカル劇団「発起塾」(秋山シュン太郎・塾長/作家/演出家)が「花のクッキー売り娘」を上演した。
同団は、50歳以上100歳未満の演劇未経験者で構成。総団員数は250人に上る。ミュージカルの創作・上演を通じて、シニアの生涯学習、健康促進、生きがい作り、地域交流を推進している。今回のニューヨーク公演は、「冥途の土産にミュージカルの本場でお芝居がしたい」という多種多様な思いから公演が実現した。
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今回の演目は「花のクッキー売り娘」(全編英語公演)。ストーリーは、還暦を過ぎた劇場のクッキー売り「娘」の挑戦を描いたもの。昔は、タカラジェンヌかクッキー売り娘かと言われたほど、劇場でのクッキー売りは女性の花形職業だったが、幾たびかの経済危機でその需要もなくなり、時の流れとともにクッキー売りたちは還暦を迎えた。高齢化社会が加速する現代で、シニアが居場所を見つけるべく奔走する悲哀を、面白おかしく表現した。
今回は19人が来米し、最高齢は85歳。不慣れな英語だったにも関わらず見事に演じ切った。