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2025年4月4日掲載
米国内航空機搭乗および連邦施設入館で
身分証「REAL ID(リアルID)」提示を義務化
5月7日から
2001年9月11日の同時多発テロ事件を受け、連邦政府がセキュリティ対策を強化。2005年、新たな身分証明基準を設定、偽造が困難の「REAL ID(リアルID)」(運転免許証や身分証)への移行を進めていた。
5月7日以降、アメリカ国内での航空機搭乗および連邦施設へ入館の際、リアルIDまたはそれに準拠した身分証明書(パスポートなど)の提示が必要となる。
▼ニューヨーク州が案内している「REAL ID」「Enchanced Document」の 説明ビデオ
国土安全保障省(DHS)によれば、全米50州、ワシントンD.C.、および米国5つの領土は、「リアルID」対応の運転免許証およびIDを発行。5月7日の期限を過ぎても「リアルID」を取得することは可能で、持っていないこと自体に罰則はない。
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運転免許証はリアルIDに対応しているか確認を
パスポートは有効
ニューヨーク州は2017年10月30日から、リアルID対応の運転免許証とIDの発行を開始。それ以前に発行された標準的な運転免許証はリアルID要件を満たしていないため、5月7日以降、国内線搭乗や連邦政府施設への入館時、身分証として使用できない。ただし運転免許証としては問題ないため、飛行機に乗らない、連邦政府施設へは入館しないということであれば、急いで書き換える必要はない。
★リアルID対応の運転免許証は、NYSの場合、右上に「黒い丸に白い星マーク(下記)」が印字

リアルIDを持っていない場合、日本やアメリカのパスポートが有効だ。国内線の搭乗時に必要となるため、忘れずに持参すること。
ニューヨーク州は「EDL」「EID」も発行
アメリカでは、運転免許証に国境を超えるための機能を追加した「エンハンスド・ドキュメント(Enhanced Document)」を発行。具体的には2種類「EDL」と「EID」があり(下記参照)、パスポートなしでカナダ、メキシコ、一部のカリブ海諸国へ入国可能(陸路・航路のみ)となる。ただし、空路には利用できないため、国内線搭乗時には、やはりリアルIDまたはパスポートの提示が必要。
「エンハンスド・ドキュメント」は、アメリカ市民でなければ取得できない。また、現在、EDLおよびEIDを発行している州はワシントン、ミシガン、ニューヨーク、ミネソタ、バーモンドのみ。
■Enhanced Driver’s License(EDL)
・通常の運転免許証(Driver’s License)に国境を越えるための機能を追加
■Enhanced Identification Card(EID)
・運転免許証を持たない人向けのEDL
・運転はできないが、EDLと同じく国境通過が可能
★エンハンスド・ドキュメントは、右上に「アメリカ国旗」が印字

詳細およびリアルIDへの切り替え方法は、ニューヨーク州のウェブサイトなど(別記)で案内されている。
■ニューヨーク州のリアルIDおよびエンハンスド・ドキュメント詳細
https://dmv.ny.gov/driver-license/enhanced-or-real-id
■国土安全保障省(DHS、Department of Homeland Security)のリアルID詳細
https://www.dhs.gov/real-id