よみタイム|2025年10月31日号・Vol.505デジタル版 & バックナンバーはこちら

アメリカ建国250周年に向けた無料屋外展示「自由への道:私たちを結びつけるもの」

Advertisement

「アメリカ人」とは? 分断の時代、問われる価値観
多様性と共生を体感する没入型アート・インスタレーション

2025年7月11日号掲載|4

マンハッタンのミッドタウン・イーストで、無料の屋外インスタレーション「自由への道:私たちを結びつけるもの(Path of Liberty: That Which Unites US)」が展開されている。アメリカ建国250周年となる2026年7月4日に向けたカウントダウン事業の一環だ。

自由への道:私たちを結びつけるもの
Path of Liberty: That Which Unites US, by the Soloviev Foundation, Courtesy of C&G Partners, Exhibition and Experience Designer.

会場は、ファースト・アベニュー沿い、38丁目から41丁目にかけて広がる約6エーカーの敷地。全米各地から集められた55人のアメリカ人の姿を、41基の大型インタラクティブ・スクリーンを通して紹介。退役軍人、図書館司書、農家、先住民族のリーダー、宇宙飛行士など、背景や信念、経験の異なる人々が登場する。

Advertisement

来場者は、曲がりくねった小道を歩きながら、第二次世界大戦の英雄が語る個人的な物語から、現代の社会変革者たちの証言まで、アメリカを多角的に体験できる構成だ。彼らの「経験」を通して、「アメリカ人であるとはどういうことか?」を問いかけている。

自由への道:私たちを結びつけるもの」
Path of Liberty: That Which Unites US, by the Soloviev Foundation, Courtesy of C&G Partners, Exhibition and Experience Designer.

主催は、「ソロヴィエフ・グループ」の慈善部門である「ソロヴィエフ財団(The Soloviev Foundation)」。同財団は、人道、環境、教育に携わる個人や団体などを支援する。

今回の展示について同財団は、「歩みは常に平坦ではなかったものの、世代が変わる毎に、アメリカが『約束の実現』へと前進してきたことは歴史が示している。この展示は、私たち自身、私たちの歩み、そして共に成し遂げうる無限の可能性を祝うものだ」と強調。「全米で行ったインタビューを通し、アメリカ人であることとは、生まれた場所や宗教、血筋ではなく、自由、平等、そしてよりよい未来を追い求めるという共通の意思によって定義される」という中心的なテーマが浮かび上がったと説明している。

Advertisement

展示は無料で一般公開されているが、観覧は木曜から土曜、午後8時から11時まで。事前予約はオフィシャルサイトから、当日のウォークインも可。

社会の分断が叫ばれる今、映像とストーリーテリングを通し、改めて「アメリカ人であることの意味」を問いかける展示となっている。

Path of Liberty: That Which Unites US
■観覧時間:木曜〜土曜 8:00pm〜11:00pm
■観覧無料 ※時間入場予約有り
https://pathoflibertynyc.com

自由への道:私たちを結びつけるもの

この記事が気に入ったら
いいね または フォローしてね!

シェアする!