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「備前焼」「虫明焼」をPR

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2025年2月14日号掲載|12

「備前焼」「虫明焼」をPR
岡山県・食の魅力も発信

岡山県備前市および瀬戸内市は2月2日、ジャパン・ソサエティー(JS)との共催で、両市の伝統的な陶器「備前焼(びぜんやき)」および「虫明焼(むしあげやき)」と、同地域の食の魅力を伝えるイベントを開催。吉村武司備前市長も参加しPRを行なった。

備前焼
ディスカッションでパネラーを務めた平川氏(中央左)と赤井氏(中央右)(Photo by KC of Yomitime)
備前焼
ディスカッションでパネラーを務めた平川氏(中央左)と赤井氏(中央右)(Photo by KC of Yomitime)

「備前焼」は、備前市と瀬戸内市周辺を産地とする陶磁器で、日本六古窯の一つ。起源は800年前に遡る。釉薬を使わない独特な製法が特徴的で非常に堅く、焼成の際に生み出される赤みが魅力。素朴で飽きのこないのが特色だ。

「虫明焼」の歴史は300年以上。江戸中期以降、大名・重臣などが城内や邸内に窯を築き、陶工を招いて自分の趣向に合わせて焼かせた「御庭焼(おにわやき)」で、岡山を統治していた伊木家によって作られ、現在に伝えられている。

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イベント第一部はJSシアターを会場に、吉村市長の挨拶とディスカッションを開催。パネラーには陶芸家の平川忠氏、同氏に師事する赤井夕希子氏が務め「備前焼」の歴史と魅力を伝えた。平川氏は700年前の土窯を研究するとともに窯を復元。未来に向け「土窯プロジェクト」として推進している。

「備前焼」は元来、生活雑器が主だったが、最近はより芸術的な作品を作る陶工も多い。さらに、テキサス・クリスチャン大の要請でアーカンソー州に土窯を作るなど、「備前焼」の魅力を世界に発信している。

第二部は、テイスティング。岡山の銘酒「備前幻」とともに岡山産の牡蠣を使ったライスボウル、岡山に本社を置き、マンハッタンにも店舗を構える「源吉兆庵」の和菓子が振舞われた。

備前焼

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