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ホークルNY州知事、NYC混雑課金の効果を報告

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2025年3月28日号掲載

交通量の減少と経済活性化が明らかに
「ニューヨーク市混雑課金(NYC Congestion Pricing)」
ホークルNY州知事「効果は明白、後戻りはしない」

キャシー・ホークルNY州知事は3月21日、経済界のリーダーや議員らと共に「ニューヨーク市混雑課金(NYC Congestion Pricing)」(渋滞税)による成果を発表。今年1月5日から導入された新制度が、多方面に効果をもたらしていると強調した。

ホークル知事
導入の成果を報告するホークルNY知事と関係者 Photos Courtesy: MTA / Marc A. Hermann

報告によれば、2月のマンハッタン・セントラル・ビジネス地区(Manhattan’s Central Business District、CBD)への交通量は前年同期比で11%減少、1月と2月を合わせると約300万台の車両がCBDへの進入を回避。これにより、橋やトンネルの通行速度は最大30%向上し、通勤者は1回の移動で最大21分の時間短縮を実現したという。また、CBD内のバス運行速度も改善され、急行バスについては10分以上の遅延が23%減少、クラクションの苦情も前年同期比で70%以上減少するなど、交通環境が改善されたという。

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交通の円滑化に伴い、CBD内の経済活動も活発化。1月・2月のブロードウェイ観客数は前年同期比で19%増加、レストランの予約件数も5%増加。小売業も好調で、2025年のCBD内の売上は前年比で9億ドル増加すると見込まれている。さらに、2月のCBD内のオフィス出勤者数は平日平均6.6%増加し、ビジネス街の活気も戻りつつあると報告。

公共交通の利用者も増えており、2025年1月・2月の乗客数は前年同期比で大幅に増加。バスは9%増、地下鉄は6%増、ロングアイランド鉄道(LIRR)は8%増、メトロノース鉄道は4%増となった。

バス
交通量が減少したマンハッタン Photos Courtesy: MTA / Marc A. Hermann

ホークルNY州知事は、「交通量は減少し、経済は活性化している。この状況をニューヨーカーに引き続き提供していく」と述べるとともに、「毎日、多くのニューヨーカーが、通勤の利便性の向上、生活の質の向上、経済の発展を実感している。私たちはもう後戻りしない」と強調。同制度の継続とその効果に自信を示した。

KC

「激減」というほどではないが、実際、橋やトンネルなどは以前よりスムーズ。マンハッタン内も空いているように感じるし、確かに運転するストレスが少ない。

ホークル知事

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