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子ども向け映画祭「ニューヨーク国際子ども映画祭」

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2025年2月28日号掲載|4

子ども向け映画祭「ニューヨーク国際子ども映画祭」
黒柳徹子の「窓ぎわのトットちゃん」上映

28回目を迎える北米最大の子ども向け映画祭「ニューヨーク・インターナショナル・チルドレンズ・フィルム・フェスティバル(NYICFF)」が、2月28日(金)から3月16日(日)まで開催される。世界各地から選りすぐった良質なアニメーションや実写、短編・長編作品を上映。子どもだけでなく大人の鑑賞にも耐えられる秀作が紹介される。

こんにちは、フリーダ
①「こんにちは、フリーダ」(Hola, FRIDA)
こんにちは、フリーダ
①「こんにちは、フリーダ」(Hola, FRIDA)

オープニング・ナイト作品は、メキシコを代表する画家、フリーダ・カーロの幼少期を描いたアニメ「こんにちは、フリーダ(Hola, FRIDA)」=写真①=(スペイン語・英語字幕)。アメリカ初公開。

メキシコの小さな村コヨアカンで生まれたフリーダは、活発で好奇心旺盛な少女だった。だが、ポリオ(急性灰白髄炎)にかかり寝たきりになってしまう。孤独に苛まれたフリーダは、色彩や花、可能性に溢れた想像の世界に、慰めを見出していく。

フリーダ・カーロのユニークな芸術性の原点が鮮やかに描かれている。2月28日の上映時には監督が来場、質疑応答が予定されている。

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センター・ピース作品は、アメリカのスタジオ「A24」が制作した「レジェンド・オブ・オチ(The Legend of Ochi)」=写真②=(英語)。

北部の人里離れた村で暮らす少女ユーリ。森には奇妙な生き物「オチ」が住み、人々から恐れられていた。ある日、群れから置き去りにされた赤ちゃんのオチを見つけたユーリは、赤ちゃんをオチの家族に帰そうと冒険に出る。

ハリウッド・レポーター誌で「想像力豊かで美しくデザインされたファミリー向けのファンタジー」と絶賛された話題作。

レジェンド・オブ・オチ
②「レジェンド・オブ・オチ」(The Legend of Ochi)
レジェンド・オブ・オチ
②「レジェンド・オブ・オチ」(The Legend of Ochi)

スポットライト作品は2本。

ひとつは、フランスの映画監督ミシェル・ゴンドリーが娘マヤのために手がけたアニメ「マヤ、ギブ・ミー・タイトル(Maya, Give Me a Title)」=写真③(フランス語・英語字幕)。北米初公開。

仕事で留守がちなゴンドリー監督は電話でマヤと話ながら、彼女が思いついたアイディアから物語を創作。紙を使った独創的なストップモーション・アニメを完成させた。

メ「マヤ、ギブ・ミー・タイトル
③「マヤ、ギブ・ミー・タイトル(Maya, Give Me a Title)」©PARTIZAN FILMS – 2024
マヤ、ギブ・ミー・タイトル
③「マヤ、ギブ・ミー・タイトル(Maya, Give Me a Title)」©PARTIZAN FILMS – 2024

もうひとつは、黒柳徹子が自身の幼少期を綴った同名ベストセラー小説をアニメ化した「窓ぎわのトットちゃん(Totto-Chan: The Little Girl at the Window)」=写真④=(日本語・英語字幕)。北米初公開。

第二次世界大戦、終戦間際の日本が舞台。落ち着きがないことを理由に小学校を退学させられたトットちゃん。新しく通うことになった「トモエ学園」の校長先生は、トットちゃんに「君は本当はいい子なんだよ」と語りかける。一風変わった学校で出会った友達、戦争によって変わってしまう日常などが描かれている。

日本で2023年12月に公開され、「第47回日本アカデミー賞」の優秀アニメーション作品賞を、「アヌシー国際アニメーション映画祭2024」でポール・グリモー賞を受賞した。

窓ぎわのトットちゃん
④「窓ぎわのトットちゃん」(Totto Chan_ The Little Girl at the Window)
窓ぎわのトットちゃん
④「窓ぎわのトットちゃん」(Totto Chan_ The Little Girl at the Window)

その他、日本からの作品は、短編4本=「モジャッピ 〜いただき!ホットケーキ〜(Mojappi It’s Mine)」、「ダンシング・イン・ザ・レイン(Dancing in the rain)」、「こにぎりくん(Konigiri-Kun: Connected?)」、「パーキングエリアの夜(A Night at the Rest Area)」=が上映される。

全詳細はオフィシャルサイトで確認を。

New York International Children’s Film Festival(NYICFF)
■2月28日(金)〜3月16日(日)
■会場:4ヵ所 ①DCTV:87 Lafayette St.
②IFC Center:323 Sixth Ave.
③Scandinavia House:58 Park Ave.
④SVA Theatre:333 23rd St.
■スペシャル・イベント$20、1作品$17、フェスティバル・パス$135
https://nyicff.org

★スペシャル・イベント($20)
■Hola, Frida(オープニング・ナイト作品)
 2/28(6:00pm)、3/15(11:45pm)

■The Legend of Ochi(センターピース作品)
 3/8(5:15pm)、3/15(3:15pm)

■窓ぎわのトットちゃん(スポットライト作品)(Totto-Chan: The Little Girl at the Window)
 3/1(5pm)、3/15(5:45pm)

■Maya, Give Me a Title(スポットライト作品)
 3/2(1pm)、3/16(1pm)

★日本作品(短編)
■Shorts for Tots
●Mojappi It’s Mine ●Dancing in the Rain
 3/1(11am)、3/9(11:30am)、3/15(11:00am)

■Short Films One
●Konigiri-Kun: Connected?
 3/2(11am)、3/16(11am)、3/8(1:15pm)、3/9(11:30am)

■Short Films Three
●A Night at the Rest Area
 3/2(12:45pm)、3/8(3pm)

こんにちは、フリーダ

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