2021年12月17日号 Vol.412

文:佐々木香奈(猫グルーマー)
NCGIA (National Cat Groomers Institute of America) member

猫フード:何を・いつ(頻度)・どのように与えるか

カリフォルニアの猫ラボBasepaws(https://basepaws.com)が、ウェビナーを開催した。参加した獣医さんたちによると、猫の食事の重要ポイントは3つ。「何を」「いつ(頻度)」「どのように」与えるかだ。

「何を」
「猫科に適した食事を与えよう」と獣医さんたち。ネズミを捕ってきてやるわけにいかないので、このコラムでも以前書いたが、水分が足りない究極の加工食品であるドライフードを主食として与えることは避けて、ウエットフード(缶やパウチ、カップ入り)を与えようというのが、獣医さんたちの一致した意見。ただ、ドライしか食べない猫もいるだろうし、治療食がドライフードというケースもあり、高齢の猫などは食べてくれるものを与えるしかない。ちなみに、パウチやカップ入りのトロッとしたスープ入りフードは、猫の歯にとってはすこぶる悪いそうだ。毎日歯磨きをしなさいとのこと。



「いつ(頻度)」
皆さん朝晩2回やっていないだろうか。実はそうではなくて、1日何回かに分けて、少しずつ頻繁に食べさせるのが、最も猫のニーズに合っているそうだ。仕事で昼間留守をする人は、例えばタイマー付きのフードボウルを使って、飼い主がいない時にも猫が食べられるようにするとか、工夫をしてみてはどうだろう?

トリートのディスペンサーを使って、クリエーティブフィーディング!猫の脳の刺激にもなるらしい

「どのように」
これが実は結構大事で、「捕獲して食する」という本来の猫の習性を生かしてやると、脳の刺激にもなるそうだ。つまり、猫がフードを創意工夫して食べるようにしてやる。ウェビナーで獣医さんが勧めていた器は、生食とウエット用には「SPOT Doc & Phoebe's Wet Feeder for Cats」(アマゾンで売ってる)。食べにくいので、猫が食べ方を工夫するんだそうだ。トリート用にお勧めなのが、ルフィーが食べてる写真の「PetSafe FUNKitty Egg Cersizer Interactive Toy and Food Dispenser」(これもAmazonで売ってる)。卵型で穴が空いていて、猫が転がすと中からトリートが出てくる。うちのルフィーのトリートはフリーズドライの生肉・魚。あまり好きじゃないものもあって、ただ与えたのでは食べないくせに、これに入れてやると必死に中にあるトリートを穴から出そうとして夢中になり、出てくると「やった!」とばかりに食らいつく。

とまあこんな感じで、新年も、猫ライフの充実に試行錯誤を続けていこうと思う。皆さんも良いお年を。

マーティー・ゴールドスティーン先生の受け売り情報:猫に絶対に食べさせてはいけない肉は、@人間用の缶入りツナ・チキンなど、Aデリミート(ローストビーフなどもダメ)、Bジャーキー。つまり塩分過多の人間用の肉はダメ。

Kana S. Cat Grooming
kanacatgrooming@gmail.com
Voice/Text: 646-456-6399




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