2019年7月12日号 Vol.353

アメリカ生まれの
進化系アイスコーヒーが人気
「ラ・コロンブ」


「ラ・コロンブ」の「ドラフトラテ」(手前)と「ピュアブラック&タン」(All photos by YOMITIME)


「ラ・コロンブ」の店内では様々なフレーバーの缶コーヒーも販売


ホールフーズで販売されていた様々なメーカーからのコールドブリュー


水だしアイスコーヒ「コールドブリュー(Cold Brew)」の人気は年々上昇。その理由は何と言っても、まろやかな飲みやすさだろう。通常のドリップやエスプレッソマシンなどで抽出するコーヒーは熱湯に豆が触れるため、豆に含まれるカフェイン、1000種類以上の芳香成分、脂肪酸、オイルなどが湯に溶け出す。それがコーヒー独特の苦み、渋み、酸味、香りとなって、コーヒー好きを虜にする。
一方、コールドブリューは、時間をかけてコーヒー豆を水で抽出するため、苦味成分が少ない、まろやかな味のコーヒーになる。コーヒーが苦手だった人でも「コールドブリューなら飲みやすい」「後味がいい」「自然な甘みが美味しい」と、新しいファンを生み出している。コールドブリューの発祥はインドネシア。オランダ統治下時代、インドネシアで採れるコーヒー豆(Robust種)は、非常に苦味が強い品種だった。その苦味が出ないように水で抽出する方法が考案され、「ダッチコーヒー」と呼ばれるようになったという。アジアでは、Robust種のコーヒー豆が出回っていたため、飲みやすい「ダッチコーヒー」が人気となり、日本でも大正時代の喫茶店で「ダッチコーヒー」が提供されていたそうだ。
さらに、コールドブリューの進化系が「ニトロ・コールドブリュー (Nitro Cold Brew)」。専用のサーバーを使用し、コールドブリューに窒素を(Nitro)充填しながら入れるコーヒーのことで、まるでビールのようなクリーミーな泡が特徴だ。さらに、ミルクを加えたものは「ドラフトラテ(Draft Latte)」と呼ばれる。

スターバックスを筆頭に、多くのコーヒー専門店やカフェで飲むことができるコールドブリューだが、筆者のイチオシ店は「ラ・コロンブ(La Colombe)」(2019年7月8日現在マンハッタンに8店舗)。密閉されたステンレス製のワインタンク内で16時間抽出し、2回にわたる濾過や圧縮などのプロセスを経て完成。中でも同店の「ドラフトラテ」は、他店と比較してもクリーミーでマイルド。また、様々なフレーバーの缶コーヒーも販売され、ホールフーズ・マーケットやドゥエイン・リードなどでも購入可能。
低糖で低カロリー、味にこだわった進化系のアイスコーヒー・ブームは、まだまだ続くだろう。(情報提供:宮本加奈子・CUEトラベル)

La Colombe
www.lacolombe.com

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