2020年3月20日号 Vol.370

地下鉄アート

駅 Prince St (Manhattan)

アン・シャームバーガー「都会のオアシス」
ANN SCHAUMBURGER: Urban Oasis, 1997


All photos by YOMITIME




ニューヨーク市を拠点に活動する画家、アン・シャームバーガー。色彩効果を重視し、配色や彩色効果について研究する「カラリスト」でもある。スキッドモア大学(NY州サラトガ・スプリングス)、ニューヨーク大学 (マンハッタン)でアートを学び、1968年からアーティストとして活動。以後、国内外で多くのグループ展や個展を開催。いくつかの学校で教鞭を取り、現在はリトル・レッド・スクール・ハウス(マンハッタン)でアートを教えている。

セントラル・パークの東南側に位置する同駅に設置されたガラスモザイク作品「都会のオアシス」は、近くの「セントラル・パーク動物園」の動物がモチーフ。シャームバーガーは実際に同園を訪問し、さまざまな動物を撮影。熱帯雨林、極寒の地、セントラル・パークに飛来する鳥など、生息地ごとに分けられたユニークな「家族」を描き出した。「私は画家であり教師。子どもたちにアピールする作品にしたかった」とシャームバーガー。地下鉄という味気ない空間で、猿、オーム、ペンギン、シロクマなどの「家族」が、「仲間」や「情緒的なつながり」を思い起こさせる。


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