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MTA、地下鉄に新型改札機を試験導入へ。今秋から20駅で設置

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2025年5月9日号掲載|3

地下鉄に新型改札機を試験導入へ
今秋から20駅で設置、正式導入に向け検証
MTA、無賃乗車対策の一環

メトロポリタン交通局(MTA)は4月28日、新型の改札機=写真=を今秋から試験導入すると発表。異なる4社が開発した近代的な改札ゲートを各社5駅ずつ、計20駅に設置する予定だ。

新型の改札機
Photo : Cubic / Metropolitan Transportation Authority

新型改札機は、地下鉄の無賃乗車に多い手口「ターンスタイル・ホッピング(ジャンプして通り抜ける方法)」の防止が目的。これまでにも3本アームの回転式に代わり導入した「ハーフムーン(Half-Moon Turnstiles)=パネルが左右に開閉するタイプ)」や、「ターンスタイル・フィン(Turnstile Fins)=3本アームタイプに『ヒレ』を追加したタイプ」などが功を奏し、運賃収入が増加。2024年度の運賃収入は前年から3億2200ドル増え、50億ドルに達したと発表。とはいえ現在もなお無賃乗車による損失が年間7億から8億ドル規模に上っているという。

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今回、4社それぞれが開発した新型改札機には、次のような共通仕様が設けられている。

・非常用ゲート兼用となる幅広ゲート
・従来型のターンスタイルを置き換え
・乗り越えることが困難なパドル式
・支払い済みの乗客に対してのみ開閉する最新センサー・物体検知

新型ゲートは、機械的にこじ開けることが難しく、乗り越え対策としても非常に効果的である点を強調している。
MTAでは試験運用の結果を踏まえ、新型改札機を5年間で150駅以上へ導入する予定だ。

利便性の向上と無賃乗車対策の両立を目指すMTAの新たな一歩。今後の動きに注目したい。

■今秋に試験導入される駅(予定)
・Atlantic Av-Barclays Ctr
・14 St-Union Square
・42 St-Port Authority Bus Terminal
・Delancey St-Essex St
・Nostrand Av
・Crown Heights-Utica Av
・Jackson Heights-Roosevelt Av
・Forest Hills-71 Av

新型の改札機

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