よみタイム|2024年11月29日号・Vol.483デジタル版 & バックナンバーはこちら

MOMO「唯一無二の表現目指す」

MOMO「唯一無二の表現目指す」

現代アーティスト
・出身:千葉県

MOMO
「きっかけは友人の一言だった」と話すMOMO

★きっかけは友人の一言
2017年にNYに移住しました。元々はモデル志望だったのですが、友人からの一言、「MOMOはユニークなんだから色々なこと挑戦してみたら?もったいないよ」がきっかけとなり、もっと視野を広げようと、アートにも興味を持ち始めました。大学はビジネス専攻でしたのでアート自体は独学、周囲の影響も大きいと思います。パフォーマンスやエキシビションでは、主に「地域性とアイデンティティーの融合」を意識的に考え、現在の混沌とした「デジタル情報と人格形成の関係性」を題材とし、一人の人間として「MOMO」という存在を表現。ネットワークの不具合やプログラムの処理が追いついていない場合などに生じるグリッチ的な表現や、AR(拡張現実)の利用、ファッション的要素なども取り入れています。

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★「私の望む私」を自由自在に
私自身、日本とガーナ両方のアイデンティティを持つ様に、バックグラウンドが異なる物や性質を融合、コラボレートさせることを大きなテーマとしています。いちからアイディアを出し、構成し、アウトプットし、表現する。その一連作業に時間をかけ、多くの人に見てもらい、反応をもらう。それらが、すべてのステップをパッションに変えてくれる。私がかけた時間には意味があるのだ、可能性があるのだと思わせてくれる。それがまた、作品を見てもらえるように頑張る活力になるのだと考えています。すべての作品で「私自身」が作品の一部として登場しているのですが、それは自分自身が作品における最大のテーマであり題材だと考えているからです。モデル志望時代は、「他者の望む私」が求められていましたが、今はアーティストとして「私の望む私」を自由自在に描写できることに喜びとパッションを感じ、無限の可能性を感じています。

ストリート・パフォーマンス
ワシントン・スクエア・パークでストリート・パフォーマンスを行ったMOMO

★目指すアーティストのかたち
私の様に、自己のアイデンティティに悩んだり苦しんだりしている人達に、私の作品を通して「自分は自分で良いんだ、ユニークって素晴らしいことなんだ」と思ってもらえる事が目標です。自分を表現するにあたって、どちらか一方のバックグラウンドだけでは表現仕切れないと考え、常に両面をアートに表すよう心がけています。今はニューヨークでしか活動していませんが、将来、日本にも私の作品を届けたい。日本社会が、もっと個々の違いを尊重し、「みんな違ってて良い、ユニークって素敵だ」となってくれたらと思っています。

現在、私が所属するオーガニゼーション「DigiAnaStuduio」では、近未来的デジタル要素と古き良きアナログ要素を融合、コラボレートさせたアートが題材・テーマとなっています。「現代人が使い慣れたスマホからみるアナログとは何か」をテーマにするなど、私は常に唯一無二の表現を目指しています。鑑賞者の受け取り方が複雑だったり多様であればあるほど、個人的には良いと思っています。何通りもの形で「MOMO」という存在を見せていくことが出来る、それほどアートは奥深いものだと感じています。

★イベントスケジュール
8月7日〜9月25日まで開催される「“Hello Brooklyn!” // Techspressionism 2024」(会場: Kingsborough Art Museum)にオープニングアクターとして出演。

ストリート・パフォーマンス

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