「日米武道館」が「新陰流兵法」を訪問
理解深め、心身鍛える
空手道場「日米武道館(JAPANESE AMERICAN BUDO KAN:五嶋龍代表)」は11月24日(日)、剣術「新陰流兵法・米国転会(しんかげりゅうひょうほう まろばしかい):塩田眞実会長」の稽古に参加。同流の成り立ちや所作などを学んだ。
「新陰流兵法」は、上泉伊勢守信綱(かみいずみ・いせのかみ のぶつな)が戦国の世に創始した日本の剣術を代表する流派。第二世を継承した柳生石舟斎(やぎゅう・せきしゅうさい)により、広く世に知られるようになった。
「日米武道館」では現在、日本古来の古武道や、文化・芸能(茶道や華道など)を理解するための勉強会を毎月開催。「空手の練習だけでなく、他の武道や芸能に触れ、理解を深めることは、心身を鍛え、忍耐力、精神力の向上に繋がる」と五嶋館長。
一方、塩田会長も、「剣術そのものはもちろんのこと精神性の高さなど素晴らしいことがたくさんあるが、今日では忘れられていることが多い。それらを後世に伝えたい」と説明。両者の主旨が合致したことから、実現に至った。
当日は、新陰流兵法の歴史や成り立ちの簡単な紹介の後、デモンストレーションが開始。新陰流兵法は、相手を制圧することに主眼を置き、甲冑武者の手堅い備えをいかにして崩すかということに腐心する剣法で、敵を働かせて勝つ「活人刀」を極意とする。
アグレッシブな空手とは異なり、「型」が主となる新陰流兵法について五嶋館長は、「違いはありますが、ベーシックな動きや相手との間合い、足の送り方など、次の動作への流れは共通点が多いですね。型は同じ動きの反復ですが、実践ではどうなるかをまず頭で考える。新陰流兵法を見学したことで、どう動くべきかなどの『想像力』を働かせることが、いかに重要かを勉強させていただきました」と感想を語った。