2018年6月15日号 Vol.327

寄生虫ミレニアル?
親が居候息子を訴え

いつまでも実家に居候を決め込むのは、何も日本の若者だけではないらしい。アメリカでも、ミレニアル世代と呼ばれる現在20、30代に、実家寄生虫症候群が蔓延している。
この5月半ばのこと。30歳になる無職の居候息子を、実家から強制退去させるための訴訟を起こしていた両親が、見事に勝訴したことが話題になった。
ニューヨーク州アップステートのクリスティーナ&マーク・ロトンド夫婦が、息子マイケルを訴えた。何と、こいつには子供までいるが、甲斐性なしなので親権を母親に奪われている。
マイケルは過去8年間、実家に居候しているという。ロトンド夫婦の最初の「出て行け」警告は今年2月初めだった。「2週間以内に家を出ていかなければ、どんな手段を使ってでも追い出す。働け!」と。1100ドルの引越し費用まで渡している。
自称「ビジネスマン」のマイケルはそれでも出ていかず、とうとう親が法に訴えた。この寄生虫息子、弁護士を雇わず自分で自分を弁護した挙句に敗訴すると、メディアの質問に答えてこんなことをほざいている。
「僕だってずっと引っ越したいと思ってるんだ。両親は僕に食事も作ってくれないし、携帯電話もファミリープランから外されたんだから。こんなの愛の鞭とは言わないよ」
裁判官の判決は30日以内に引っ越せというものだが、マイケルは「僕は収入もあるし、引っ越せる。でもそれには3ヵ月欲しい。30日なんて無理」。収入あるならさっさと引っ越せよ。
マイケルは201 5年、土曜日の労働拒否を理由に、ベストバイからクビを切られている。現在同社を相手取って約34万ドルの賠償金を支払うよう訴えているが、判決はまだ降りていない。
そもそも寄生虫息子を育てたのは親だ。シビアに言えば、ロトンド夫妻にも責任はある。身から出た錆。

早食いの小林選手に
宿敵からラブコール

毎年7月の独立記念日、コニーアイランドで行われるネイサンズ国際ホットドッグ早食い選手権。日本人の小林尊(たける)選手といえば、2001年から6連覇を果たしたレジェンドだ。
しばらく出場していないが、連覇中の現チャンピオン、ジョーイ・チェスナットが、「今年の早食い競争に『コビー』(小林選手)を呼び戻そう」と声をあげているとか。5月27日付けNYポスト紙が伝えた。それによると、小林選手のファンがツイートで「戻ってきて」とラブコール。それに対してチェスナットが便乗したもののようだ。
小林選手はコメントを避けているし、コンテストに出場するかどうかは分からない。出場しなくなった経緯も、色々あった。でも、もし今年のコンテスト出場が実現したら、日本代表としてチェスナットをビートアップしてほしいものだ。

貴重な駐車スポット
カーシェア専用に?

ニューヨーク市が、マンハッタン、ブルックリン、クイーンズ、ブロンクス各区の309箇所の駐車スペースを、マイカー所有者から取り上げようとしている。2年間だけの試験的実施ではあるが、そのスペースをエンパイア・カーシェアやジップカーなど、時間制のレンタカーサービス専用にするというのだ。
目的は、交通渋滞の緩和と大気汚染の改善――はて、今でこそ足りない駐車スペースをカーシェア企業に専用提供することが、どう交通渋滞を緩和し、大気汚染を改善するのか、市民にもわかるように説明してほしい。
対象エリアは、マンハッタンの北部、ブルックリンのウイリアムズバーグからグリーンポイントの一部、コブルヒル周辺、クイーンズならリッチモンドヒル以東のあたりか。
マイカーの締め出しになら成功しそうだ。市民からブーイングが上がっているのはいうまでもない。車も、自転車のようにちゃちゃっとレンタル、という時代になるということか。マイカー時代の終焉を感じる。



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