ジブリ&久石譲「シネオケ」で
MSGアリーナ熱狂!
長年にわたりスタジオ・ジブリ(宮崎駿監督作品)の映画音楽を担当してきた作曲家で指揮者、ピアニストでもある久石譲のシンフォニック・コンサート「ミュージック・フロム・ザ・スタジオ・ジブリ・フィルム」が7月11日から13日まで、マジソン・スクエア・ガーデンの大ホール(アリーナ)で開催された。
映像とオーケストラ生演奏がコラボするコンサート「シネオケ」スタイルで、チケットは3日間とも完売。毎夜、アリーナから最上階までおよそ2万の大観衆を魅了した。
当日の会場には、コスプレで来場する熱狂的なファンも見られ、ロビーに設置されたグッズ売り場は長蛇の列。ジブリ映画の人気ぶりが窺えた。
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舞台はフル・オーケストラとコーラス隊の大編成。ステージ後方には巨大なスクリーンが、左右にもサブ・スクリーンがセットされ、否応なしに期待が高まる。久石が登場すると熱気は最高潮に。オープニングアクトの「風の谷のナウシカ」が始まると、大歓声が上がった。
今回は久石の娘、歌手として活動する麻衣(まい)も出演。久石が演奏するピアノに合わせ劇中歌を熱唱。透明感に溢れた伸びやかな歌声が大ホールに響き渡った。
すべての演目が終わると、観客は一斉にスタンディングオベーション。鳴りやまぬ拍手、アンコールを期待して誰も帰ろうとしない。その思いに応えた久石は、何度もステージへ登場。最終的にはアンコール2曲を披露した。
コンサートの余韻冷めやらぬ中、外へ出ると、大音量でジブリ音楽を流しながら客を探す三輪自転車に遭遇。彼の商魂とアイディアに、改めて「世界のジブリ&久石譲」のすそ野の広さを感じた。