2018年7月27日号 Vol.330

炭水化物の代わりに難消化性でんぷん

 糖質を制限する、いわゆる低糖高脂ダイエットがありますが、ガイドラインに沿って行っても体調が改善されないことがあります。または、間違った方法で行ったため、異常に炭水化物が欲しくなり、継続できなかった人も多いようです。正しく行っても継続できないのであれば、その人は炭水化物が必要な体質なのかもしれません。
 その場合、ポテトチップス、ケーキ、クッキーなどのお菓子や、白いパンなどの炭水化物の代わりに、「難消化性でんぷん(レジスタントスターチ)」を取り入れることをお勧めします。難消化性でんぷんは小腸では消化されず、大腸に入るとビフィズス菌、クロストリジウム、バクテロイデスなど、バクテリアの作用で発酵分解されます。その結果、大腸内で善玉菌が増加し、悪玉菌が減り、消化機能が改善されます。大腸がんや腸炎の予防にもつながると言われています。消化に時間がかかるので、インシュリンの急激な上昇を防ぎ、満腹感が長く続くので、2型糖尿病患者や予備軍にも適した食材だと言われています。
 ではどんな食材があるかというと、例えば熟していない緑のバナナやプランテイン、豆類、冷やご飯、冷やポテト、冷やパスタなどが挙げられます。ただ、冷やご飯や冷やパスタには栄養がほとんどないので、お勧めは緑のバナナやプランテイン、豆類、冷やポテトです。そこで今回は、緑のプランテインを使った焼き飯をご紹介しましょう。

今週のレシピ「緑のプランテインを使った焼き飯」

プランテインは甘くないので、違和感なく「焼き飯感」が味わえます。好みの野菜でいろいろ試してみてください。

■材料(1人分)
●緑のプランテイン 1本(皮を剥き、フードプロセッサーで細かくしておく)
●ブロッコリー 1カップ(小さく切ったもの)
●人参 4分の1カップ(みじん切り)
●インゲン 半カップ(細かく切ったもの)
●ネギ 大さじ1(みじん切り)
●パクチ(コリアンダー) 大さじ1(みじん切り)
●卵 1個
●ギー(ghee※)またはエキストラバージンオリーブオイル 大さじ2
●ニンニク 大さじ1(みじん切り)
●海塩 適量
●コショウ 適量
※「ghee」はインド料理によく使われる澄ましバターで、アメリカでもオーガニックのものが瓶入りで市販されています。

■作り方
@ フライパンを熱し、大さじ1のギーで、溶き卵を入れスクランブルエッグを作る。皿に移しておく。
A 同じフライパンに残りのギーを入れ、ニンニクをよく炒め、香りがしてきたら、ブロッコリー、人参、インゲンを加えよく炒める。
B Aに火が通ったら、プランテインを入れさらに炒め、塩・コショウで味付けする。
C 火を止め、最後にネギとパクチを加えサラっと混ぜて出来上がり。


鹿島 香(かしま・かおる)
米国代替医療協会認定ホリスティック・ヘルス・カウンセラー。
遺伝子組み換え食品に反対する非営利団体主宰。
TEL: 917-478-2192 kaoru@krlllc.com
www.kaorukashima.com

HOME