2022年11月11日号 Vol.434

青果物の洗いには重曹を

現代社会では、残念ながら100%農薬を使用していない食品はほとんどありません。有機栽培の農産物でさえ、残留農薬が含まれている場合があります。農薬への曝露を減らす最善の方法は、農薬に汚染されている可能性が高い食品については特に、できるだけ有機栽培のものを選ぶことです。自家栽培ならなお良し!

同時に、栽培方法に関係なく市販の野菜や果物は、食べる前や調理する前に必ず洗うことが大切です。皆さんは普段、野菜を洗うとき、冷たい流水で洗っていますか? 青果物用洗剤がありますが、調査によると、これらのほとんどは水よりも効果がないと言われています。



ではどのような方法がよいのでしょうか? 流水で洗うだけでも随分違いますが、家庭で簡単にできる方法は重曹(baking soda)を使うことです。塩水や酢を使う方法もありますが、味が変わってしまうので重曹がお勧めです。

Journal of Agricultural and Food Chemistryに、水、クロロックス漂白剤溶液、重曹+水の溶液の効果を比較した研究結果が掲載されました。意外かもしれませんが、リンゴの表面に付着した残留農薬の除去には、重曹+水の溶液が最も効果的であることがわかりました。わずか1オンスの重曹を100オンスの水に混ぜただけのものです。そして、農薬を完全に除去するためには、12〜15分の浸漬が必要でした。

この結果を基に、家庭でできる重曹を使った野菜洗いの方法をご紹介しましょう。まず大きめのボウルに冷水を入れ、重曹を混ぜます。(約2カップの水に対して小さじ1杯程度)。野菜を入れて10分ほど浸した後、葉物野菜は洗い流し、ざるにあけてタオルなどで水気を取ります。その他の野菜は、浸した後にブラシで軽くこすって洗い流します。果物も同じような方法で農薬を取り除くことができます。

農薬の汚染度が特に高い野菜・果物は、アメリカの環境保護団体Environment Working Groupが「Dirty Dozen」としてリストアップしています。イチゴ、リンゴ、チェリー、ほうれん草などです。検索してみてください。これらは必ず有機栽培のものを選ぶようにしましょう。
★今週のレシピ★
「ひよこ豆ごはんのキャセロール」
残りご飯を使ってできますよ。

■材料(3〜4人分)
●ブロッコリー 食べやすい大きさに切ったもの2カップ
●玉ネギ 中1個(みじん切り)
●マッシュルーム 薄切り1カップ
●アボカドオイル 大さじ1
●ガーリックパウダー 小さじ2
●チリパウダー 小さじ1 
●スモークパプリカ 小さじ1
●グルテンフリー粉(米粉など) 大さじ2
●ビーガンミルク(アーモンド、カシュウ、オートなど) 1カップ
●リンゴ酢 小さじ1
●塩 小さじ4分の3
●コショウ 小さじ半
●冷ごはん(今回はワイルドライスです)2.5カップ
●ひよこ豆(chickpeas) 1缶(1.5カップ)
●ニュートリショナル・イースト 大さじ3
※サトウキビなどの糖蜜で発酵させた酵母で、スーパーフードです。
●トマト 食べやすい大きさに切ったもの 4分の3カップ
●パセリ 適量

■作り方
@オーブンを400度にセットしておく
A中火で熱したフライパンにアボカドオイルを引き玉ネギを透明になるまで炒め、ブロッコリーとマッシュルームも入れる。塩・コショウをそれぞれ小さじ4分の1、ガーリックパウダー、スモークパプリカ、チリパウダーを加え、火が通るまで炒める。
B小鍋にグルテンフリー粉とミルク、水4分の1カップを入れて混ぜ合わせる。そこに残りの塩・コショウ、リンゴ酢を入れ弱火にかけ、3〜5分混ぜ合わせ、とろみが出たら火を止め冷ましておく。
C耐熱皿にご飯、Aの野菜を入れて混ぜ合わせ、ひよこ豆をのせ、Bのソース、ニュートリショナル・イーストをかけてオーブンで20〜25分焼く。
D焼き上がったら、トマトとパセリをトッピングして出来上がり。


鹿島 香(かしま・かおる)
米国代替医療協会認定ホリスティック・ヘルス・カウンセラー。
遺伝子組み換え食品に反対する非営利団体主宰。
TEL: 917-478-2192 kaoru@krlllc.com
www.kaorukashima.com

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