2022年10月14日号 Vol.432

3つのバイオティクスで腸を元気に

腸内環境を整えることが健康維持の一つの鍵だということは、多くの人が認識していると思います。その流れで、「プレバイオティクス」「プロバイオティクス」という言葉を聞いたことがあるかと思います。これらがどういうものなのかもご存じの方も多いですよね。では、「ポストバイオティクス」をご存じでしょうか?
 
それについてお話しする前に、プレバイオティクスとプロバイオティクスについて簡単におさらいしておきましょう。



プレバイオティクスとは植物性食物繊維のことで、腸内の善玉菌の餌や燃料として働きます。プロバイオティクスと異なり、胃酸で死滅することはなく、消化管上部で加水分解・吸収されない食物繊維(難消化性食品成分)です。
 
プロバイオティクスは、アンチバイオティクス(抗生物質)に対して提案された用語で、消化器官に存在する善玉菌や微生物の菌株です。これらの腸内細菌は、病気や感染症に対する腸の壁を強化するのに役立っています。
 
プレバイオティクスはプロバイオティクスの栄養源として、肥料が草の成長を助けるように、大腸や腸のプロバイオティクス細菌の繁殖を助けることができるのです。
 
そしてポストバイオティクスは、プロバイオティクスの代謝産物です。つまり、プロバイオティクス(善玉菌)はプレバイオティクス(燃料)を食べ、ポストバイオティクス(使用可能な老廃物)を生成します。そして、ポストバイオティクスこそが、健康増進の効果を発揮している可能性があると言われています。
 
健康なポストバイオティクスには、ビタミンBやKなどの栄養素、アミノ酸、抗菌ペプチドと呼ばれる物質などがあり、有害な細菌の繁殖を遅らせる働きがあります。その他、短鎖脂肪酸と呼ばれるポストバイオティクス物質が、健康な菌の繁殖を助けています。そしてこの3つのバイオテックスのバランスが整っていることが、腸内環境をベストの状態にするのです。
★今週のレシピ★
「カボチャのスープ」
プレバイオティクスの代表食材バナナ、チアシード、ココナッツで作る、簡単スープです。朝食、昼食、おやつにもなる万能スープで、腸に栄養を与えましょう。

■材料(1人分)
●ピュレになったカボチャ 1カップ
●バナナ 1本
●チアシード 大さじ1
●生はちみつ 大さじ1
●ココナッツミルク 半カップ
●バニラエッセンス 小さじ半
●シナモン 好みで
●トッピング:好きなナッツやフルーツ(今回はカボチャの種、ドライクランベリー、ピーカンを使いました)

■作り方
トッピング以外の全ての材料をフードプロセッサーまたはブレンダーにかけて、ドロッとしたスープ状になるまでブレンドするだけです。好みで、ココナッツミルクの量を調整してください。


鹿島 香(かしま・かおる)
米国代替医療協会認定ホリスティック・ヘルス・カウンセラー。
遺伝子組み換え食品に反対する非営利団体主宰。
TEL: 917-478-2192 kaoru@krlllc.com
www.kaorukashima.com

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