2022年4月29日号 Vol.420

男性の健康とテストステロン考

男性は40代半ばになると、テストステロン値が減少し始め、60歳を過ぎると急激に低下すると言われています。放置すると、筋肉の減少からインスリン抵抗性、性欲減退、うつ病に至るまで、肉体的にも精神的にも様々な悪影響を及ぼす可能性があります。最近は多くの高齢の男性がテストステロン補充療法を選択し、中には劇的な効果を得ている人もいるようですが、通常の生理量をはるかに超える量を投与することが多く、特定のがんを含む深刻な副作用のリスクが高まるとも言われています。まずはリスクの高い薬品に頼らず、テストステロンを阻止する化学物質を生活から除去し、内因的に多くのテストステロンを生産する体の能力をサポートすることが大切です。



まず知識として、テストステロンを阻止する化学物質5つについて知っておきましょう。

@スタチン(コレステロール低下剤)
AビスフェノールA(プラスチックや缶詰の製造に使われる物質。内分泌撹乱物質が、睾丸のテストステロン産生を阻害)
Bフタル酸エステル(プラスチックを柔らかくする働きがあり、弁当箱なども要注意)。
Cパラベン(石鹸、クリーム、化粧品などに含まれる防腐剤)。
Dグリホサート系除草剤とそれに対応する遺伝子組み換え食品

こんな風にして挙げてみると、こういう化学物質に漬かりっぱなしの生活を送っている若い男性がたくさんいますよね。これでは男性の不妊症が増えても仕方ないのかもしれません。

では、テストステロンを増やしてくれる栄養素はというと、亜鉛、ビタミC、マグネシウム、アスタキサンチン、そしてホスファチジルセリンと言われています。今回は亜鉛とマグネシウムが豊富なカボチャの種を使った、ローストベジタブルをご紹介します。
★今週のレシピ★
「ローストベジタブルとカボチャの種ドレッシング」

■材料(2、3人分)
●ベビーキャロット 2カップ
※普通の人参、アスパラ、ズッキーニ、インゲンなど好きな野菜でOK
●海塩 小さじ1
●胡椒 小さじ半

★ドレッシングの材料
●無糖プレーンヨーグルト 4分の1カップ
※乳製品を使っていない、ココナッツ、オーツ麦などがお勧め
●ネギ 細かく刻んだもの 4分の1カップ
●カボチャの種 4分の1カップ
●ニンニク 2片 みじん切り
●乾燥クランベリー(またはレーズン)4分の1カップ
●赤ワイン酢 4分の1カップ
●アボカドオイル 大さじ3

■作り方
@ボウルにベビーキャロット(または好みの野菜)、アボカドオイル大さじ2、海塩、胡椒、ニンニク1片分を入れて混ぜ合わせておく。
A390〜400度に温めたオーブンに、@をベーキングシートの上に置き(またはキャストアイアインのフライパンに入れ)、20〜30分ローストする。
B小鍋に残りのアボカドオイルを入れ、中火にかけ、残りのニンニクとカボチャの種を入れ、茶色くなるまで炒める。5分程度
C別の小鍋を火にかけ、赤ワイン酢を入れ、煮立ったところにクランベリーを入れて、柔らかくなるように時々かき回しながら混ぜる。(5分程度)
D焼き上がったベビーキャロット(または好みの野菜)を盛りつけ、まずヨーグルトをかけ、次にBのカボチャの種、Cのクランベリーを上からのせ、ネギを散らして、最後にまたヨーグルトをかけて出来上がり。
※いつものローストベジタブルを、ちょっと豪華にする時にぜひ作ってみてください。栄養満点で食も進みます。


鹿島 香(かしま・かおる)
米国代替医療協会認定ホリスティック・ヘルス・カウンセラー。
遺伝子組み換え食品に反対する非営利団体主宰。
TEL: 917-478-2192 kaoru@krlllc.com
www.kaorukashima.com

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