2022年3月25日号 Vol.418

「糖化」を進めない食事で若さを保つ

肌にハリを与え、美肌を作るコラーゲンは、全身を健康に保つ役割も担っていると言われます。多くの人がコラーゲンサプリメントを服用されていると思いますが、実はその効果には個人差があり、効果のメカニズムの最終段階が未だに解明されていません。あくまでも仮説の状態なので、サプリメントに高額を払う価値があるのかは、懸念が残ります。思い出してほしいのは、サプリメントはあくまでも補助食品で、悲惨な生活習慣の状態で取り入れても効果は期待できないことです。

アルコール、煙草、ジャンクフードなどから過剰発生する活性酸素によって、体内で酸化が起こり、老化を促進すると言われていますが、「糖化」も酸化の原因といわれ、コラーゲンに悪影響を与え、老化を進めると言われています。



では「糖化」とは? エネルギーとして使用されるはずの糖が使用されずに余ってしまうと、血中のタンパク質または脂肪にくっつき、変性、劣化して、AGEs (Advanced Glycation End Products = 蛋白糖化最終生成物)と言われる物質になることを「糖化」と言います。

現在までに9種類のAGEsが人間の皮膚から検出されていますが、そのほとんどが真皮に存在し、コラーゲンを標的としています。AGEsは健康なコラーゲン繊維を硬くし、その再生能力を低下させ、シワやたるみの原因となるだけでなく、コラーゲンを生成する真皮線維芽細胞の増殖を低下させ、さらには死滅させてしまうのです。

AGEsの発生を減らすには、ドーナッツ、クッキー、マフィンなど、脂肪と糖質が一緒になったものを避けることも必要ですが、脂肪やタンパク質を多く含む動物性食品も、加熱する(焼く、炒める、揚げる)ことによって、非加熱食材よりもAGEsの量が10〜100倍に増加してしまうことも知っておいてほしいと思います。

AGEsを多く含む食品は、肉類(特に赤身肉)、特定のチーズ、目玉焼き、バター、クリームチーズ、マーガリン、マヨネーズ、油類、ナッツ類などで、高度に加工された食品にも多く含まれます。コラーゲンのサプリメントの効き目は、もちろんその質や原料にもよりますが、糖化を促進しない体づくりも重要なポイントとなりますね。
★今週のレシピ★
「加熱しないチリディップ」

■材料(2人分)
●*クルミ 半カップ
●*トマト ザクザクと切ったもの 半カップ
●*乾燥トマト(油漬けでないもの)半カップ
●*チリパウダー 小さじ1.5
●セロリ みじん切り 半カップ
●ニンジン みじん切り 半カップ

■作り方
@大きな鍋でお湯を沸かし、レンズ豆を約15〜20分ゆでる。硬さを確認し、柔らかくなったらざるに上げておく。
Aキャストアイロン鍋のような深鍋に、アボカドオイルを入れ、中火で温め、玉ネギを透明になるまで炒める。
BAにマッシュルームを入れ、柔らかくなったらニンニク・生姜を入れ、さらに香りがでてくるまで炒め、カレー粉、塩・胡椒を加えてよく混ぜ合わせる。
CBの玉ネギがカレー粉とよく混ざってきたら、アスパラガスとケールを入れてよく炒め、アスパラに火が通るように2〜3分蓋をする。
Dアスパラが柔らかくなったら、@のレンズ豆を入れ、よく混ざったら火を止め、パクチーとレモン汁を入れて混ぜ合わせたら出来上がり。


鹿島 香(かしま・かおる)
米国代替医療協会認定ホリスティック・ヘルス・カウンセラー。
遺伝子組み換え食品に反対する非営利団体主宰。
TEL: 917-478-2192 kaoru@krlllc.com
www.kaorukashima.com

HOME