2022年1月28日号 Vol.414

アダプトジェニックハーブって?

長引くコロナ禍で、皆さん精神的にも体力的にもストレスを感じているのではないでしょうか。継続的・慢性的な環境ストレスは、副腎の問題を引き起こすホルモンのアンバランスをもたらします。慢性的な倦怠感や疲労感、免疫力の低下、循環器系の問題、消化不良、不安、感情のアンバランス、脱毛、性的機能不全、睡眠の問題などの症状がある場合、副腎疲労の典型的な兆候と思われ、このような症状は近年増えていると言われています。

そこでお勧めしたいのが「アダプトジェニックハーブ(adaptogenic herbs)」です。健康を促進し、副腎の問題に正面から取り組む能力について、すでに十分に研究されています。

アダプトジェニックハーブは無毒の植物性医薬品で、深刻な副作用を引き出すことなく、慢性疲労、トラウマ、ストレス、不安に対する抵抗力を発揮すると言われています。アダプトゲンには多くの種類があり、それぞれが特定の生理的機能をもって働いています。

一般的にアダプトゲンは、外的ストレスへの適応を助け、身体機能を正常化させる働きがあるとされています。そこで今回は副腎の問題に持久力を促進するアダプトゲンをご紹介します。



■冬虫夏草 : バッカク菌科に属するキノコの一種で、今日最もよく研究されている漢方薬の一つです。昆虫に寄生して養分を吸収し、子実体 (きのこの上の部分。傘と太い柄のような部分のこと) を伸ばしたもので、滋養強壮成分や、免疫細胞を活性化させる成分が豊富に含まれています。副腎疲労の症状だけでなく、上気道系の疾患など、副腎の問題から生じる免疫の異常を治療するといわれています。

■ロディオラ・ロゼア:精神集中とエネルギーを刺激する能力で知られますが、他にも注意力の向上、疲労の軽減、記憶力の改善、うつ病の緩和、ストレスの調整などに使用されています。

■アシュワガンダ:免疫力向上、甲状腺を刺激する、コルチゾール(副腎皮質ホルモン。糖質・脂質・たんぱく質の代謝を調節する)の減少を防ぐ、認知力を高める効能が知られており、ストレスがかかると症状を緩和し、体の機能を最適な状態に回復させます。

■アストラガルス=黄耆(オウギ):抗菌・抗炎症作用があり、傷のケアに直接使用されることもあります。抗ウイルス作用があるとも言われ、免疫システムを強化するために使用されてきました。疲労回復、ストレスへの適応カを上げる効果もあるとされています。

これらのアダプトゲンを複数組み合わせる場合は、必ずハーバリスト・漢方医などの専門医に相談してください。
★今週のレシピ★
「パンプキンチョコボール」

ストレスを和らげるマグネシウム豊富なバナナ、カカオ、パンプキンシードで作ったデザートです。

■材料(2〜3人分)
●熟したバナナ 1本
●パンプキンピューレ 4分の1カップ
●ココナッツバター 大さじ1(アーモンド、ピーナッツなどで代用可)
●細かく切ったココナッツ 半カップ(Shredded Coconuts)
●生のはちみつ 小さじ1
●シナモン 小さじ4分の1
●カカオパウダー 適量
●パンプキンシード 細かくしたもの 大さじ1〜2

■作り方
@ボウルにバナナを入れ、すり棒などで潰し、パンプキンピューレ、ココナッツバター、細かく切ったココナッツ、はちみつを入れてよく混ぜる。
A@を小さい球状にして、カカオパウダーをよくまぶす。
BAの周りに崩したパンプキンシードをつける。
CBをパーチメントペーパーを引いた容器に入れ、冷凍庫に30分ほど入れて固めて出来上がり。


鹿島 香(かしま・かおる)
米国代替医療協会認定ホリスティック・ヘルス・カウンセラー。
遺伝子組み換え食品に反対する非営利団体主宰。
TEL: 917-478-2192 kaoru@krlllc.com
www.kaorukashima.com

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