2021年8月6日号 Vol.403

病は気から。肺は悲哀の臓器

医学が発達した今も、ガンは日本の死亡原因第1位、アメリカでは2位という状態が続いています。中でも肺ガンはアメリカの死因のトップで、2019年は全体の23%でした。日本では、肺ガンは近年やや減少傾向にありますが、それでもその罹患数は男性で全体の2位、女性で4位、男女合計では3位です。肺ガンの原因は喫煙と言われていますが、それらの身体的側面を超えて、精神的・感情的な奥深い問題と相関する可能性があることも指摘されています。

中国の漢方医学によると、すべての臓器は感情に関連付けられおり、肺は「悲哀」という心緒が結びついていると言われています。喪失や変化、疎外感など、悲しみの感覚が長引くと、肺にも影響があるそうです。また肺は、「愛着」にも関係し、人、物、経験を手放すのに苦労したり、過去を追体験するのに多くの時間を費やしたりすることも、肺に負担をかけるのだそうです。



例えば、肺疾患が慢性化した女性が、漢方医学の専門家に相談したところ、「解決できていない悲しみからの疾患」と言われたそうです。この女性は、息子が大学に行ってしまい、生活にぽっかり穴が開き、深い喪失感を感じていました。

こういう時は逆に、悲しいという感情を表に出し、処理することができた場合は、肉体的にも精神的にも私たちを強くしてくれます。悲しみは避けるものではなく、むしろ健康的な方法で対処すれば、幸せにつながり、人生のあらゆる面でバランスを維持することができるようになります。

日本人は感情を表に出すのが苦手ですし、専門家に相談する習慣もありませんね。でもアメリカには、カウンセラーやセラピストなど、多くの精神医療の有資格者が活躍しています。彼らは専門知識を持ち、先入観もなく客観的に話を聞いてくれます。こうした第三者に心のうちを話し、感情を出し切ってみてはどうでしょうか?

というわけで、今回は「ターメリック(Turmeric、ウコン)」を使ったアイスティーをご紹介します。ターメリックは、慢性ストレスによって誘発される、健康に有害な脳の変化を逆転させる働きを持ちます。

今週のレシピ:「ターメリック・アイスティー」

材料(2杯分)
●水 2カップ
●ターメリック(粉末状)  小さじ4分の1
●小さく切ったショウガ 小さじ2
●シナモン(粉末状) 小さじ4分の1
●生のはちみつ 大さじ1.5
●レモン汁 適量

■作り方
@小鍋に水を入れ、沸騰させる。
A@にレモン以外の材料を全部入れ、弱火にしてよく混ぜ合わせる。
B15分ほど弱火のままでおき、その後火を消して冷ます。
C常温になったら、レモン汁を加え、氷の入ったグラスに注いで出来上がり。
※多めに作ったときは、メイソンジャーなど密閉蓋のある瓶に入れて、冷蔵庫に保存してください。飲む前によく振ってから、グラスに注いでください。


鹿島 香(かしま・かおる)
米国代替医療協会認定ホリスティック・ヘルス・カウンセラー。
遺伝子組み換え食品に反対する非営利団体主宰。
TEL: 917-478-2192 kaoru@krlllc.com
www.kaorukashima.com

HOME