2019年3月14日号 Vol.346

リーキーガット症候群(腸管壁浸漏)

タンパク質は、多数のアミノ酸が鎖状につながってできています。摂取すると、胃腸で消化酵素によってアミノ酸の鎖が切られていき、タンパク質→ポリペプチド→ペプチドとだんだん小さくなり、最終的にアミノ酸にまで分解されて初めて腸壁から体内へと吸収される仕組みです。

その腸壁の細胞と細胞のつなぎ目を調整しているのが、ゾヌリンという細胞接着分子。細胞と細胞の隙間を開け、必要な栄養素を体に入れる役目を果たしています。ところが、この腸壁のつなぎ目が緩んでしまうと、未消化段階でのタンパク質、つまりペプチドの状態で、腸から漏れ出てしまい、体に吸収されてしまいます。そうすると免疫系がそれを異物とみなし、排除しようとして「抗体」を作り、タンパク質を攻撃するため、炎症が起こります。

このように、未消化のタンパク質が吸収されてしまう状態が、「リーキーガット症候群(腸管壁浸漏)」です。気づかずに放置しておくと、不妊症、膠原病、自閉症、甲状腺機能低下症、1型糖尿病など、さまざまな自己免疫疾患に陥る可能性が高いと言われています。リーキーガット症候群の原因はさまざまですが、小麦に含まれるグルテンを摂取すると、腸の粘膜から「ゾヌリン」が分泌され、腸壁の密着結合が緩んでしまうと言われています。予防には、「グルテン・フリー」を心がけるのが第一ですね。

そこで今回は、食物繊維たっぷりのサツマイモとケールのサラダをご紹介します。サラダというとすぐにお腹がすく感じですが、これはサツマイモを使うので、腹持ちよし、甘さも控えめで満足度たっぷりです。

今週のレシピ:グルテン・フリー「サツマイモとケールのサラダ」

■材料(4人分)
●サツマイモ 約600g
●ケール 1束
●アボカド 1個
●バター 大さじ1
●ピーカンナッツ 好みで
<以下ブレンダー材料>
*シラントロ 策切り3分の1カップ
*オリーブオイル 4分の1カップ
*ライムジュース 1個分
*塩 小さじ半
*ニンニク 1片
*コショウ 小さじ4分の1

■作り方
@レバーは洗い、筋などを除き、10分ほど冷水につけておく。
A鍋にオリーブオイルを入れ、中火で玉ネギ、みじん切りのニンニク、ペッパーコーン、月桂樹の葉を入れてよく炒める。
Bレバーは水を切り、Aの玉ネギがきつね色になり、柔らかくなったら鍋に入れて炒める。
Cレバーの両面が焼けたら、ブロス、ワイン、バルサミコ酢、トマトペースト、海塩をいれてよく混ぜる。
D煮立ってきたら火を弱め、蓋をして20分煮込み、蓋を取ってさらに約20分、煮汁がなくなるまで煮込んで出来上がり。
※好みでMCTオイル、薬味としてみじん切りにした紫玉ねぎとパクチーをのせて召し上がってください。


鹿島 香(かしま・かおる)
米国代替医療協会認定ホリスティック・ヘルス・カウンセラー。
遺伝子組み換え食品に反対する非営利団体主宰。
TEL: 917-478-2192 kaoru@krlllc.com
www.kaorukashima.com

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