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 よみタイムについて
 
 
よみタイムVol.101 2008年11月21日号掲載
画家 入江 一子 さん

「100歳まで現役続けるわ」
画家生活70年、シルクロード30年描き続ける

 92歳にしていまだに毎日、キャンバスに向かって絵を描いている現役の画家。「もう、画家生活70年になりますよ」と、しっかりした口調で話す。
 1916年韓国のテグに生まれる。小学校6年の時に描いた静物画が、昭和の御大典で天皇に奉納されるなど早くから才覚を顕す。38年女子美術大学を卒業、洋画家の林武画伯に師事、頭角を現す。
 しかし、当時は「女流画家」は世間で認められなかった。「父は、大反対でしたが、母は、背中を押してくれたので、画家としてやっていくことが出来た」と懐かしそうに話す。
 シルクロードに魅せられ50歳になってから80歳まで、30年間にわたって大陸的な風物や辺境に生きる人たちを描いてきた。「4500メートルの山に登ったこともある」そうだ。
 「バザール、砂漠など描くものが沢山あるのよ。毎年、行くのが楽しみだった」と懐古する。
 また、日本国中回って石仏を描いた。「野の仏に出会ったのがきっかけ」で、日本だけでなく、台湾、イエメン、ポルトガルまで足を伸ばした。
 00年には、東京都阿佐ヶ谷に、シルクロード記念館を設立し、作品を一堂に集め、一般公開している。
 今回は20年前に描いた「シリアのパルミダ」や「ピエロの夢」「江ノ島の湖」の3点を飾っている。
 いずれも、鮮やかな色感に富んだ大らかな筆使いで独特の世界を確立している。
 「元気なおかげで、絵が描けるんです」。今も、早朝に起きて、3時間絵を描いているという。
 「バラが好きなんですよ」ニューヨークについて他の人たちが疲れて休んでいる間、あっという間に「バラの花」を一枚描いてしまった。
 来年は、シルクロード記念会館10周年ということもあって、ニューヨークでも個展をする予定だ。「200号の作品を5点持ってきて、ニューヨークの皆さんにシルクロードを見てもらいたい」と話す。
 「絵を描くテーマは、いくらでも湧いて来るんです。死ぬまで止められないわね」といって「100歳現役」を宣言していた。
(吉)