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「ハローキティ」のイメージを絵画で再考
物語なきキャラクターが映す価値観
イ・ゴウン個展
2026年2月12日投稿
1974年にサンリオが生み出した世界的キャラクター「ハローキティ」をモチーフにした展覧会「ヒアー・キティ・キティ(Here Kitty Kitty)」が、メレディス・ローゼン・ギャラリー(Meredith Rosen Gallery)で2月21日(土)まで開催中だ。作家はドイツのデュッセルドルフを拠点に活動するアーティスト、イ・ゴウン(Gowoon Lee)。

会場では、「ハローキティ」そのものに加え、ルービックキューブやステッカー、プラスチック製のくし、ジグソーパズルといった関連商品を題材にした絵画を紹介。イ・ゴウンは、歪曲や反復、モチーフのずれを用いた独自の表現で、大量生産されるキャラクターイメージと、その消費構造に視線を投げかけている。


作品にはトロンプルイユ(だまし絵)の手法も取り入れられ、人工的に構築されたキャラクター像と現実世界との関係性を示唆。ステッカーシートを描いた作品では、菓子や果物と並置された「ハローキティ」の表情が、商品として付与されるイメージや価値観を浮かび上がらせている。
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サンリオのキャラクター設計の中で「ハローキティ」は、ヒーローでも冒険者でもなく、誕生の背景となるような「物語」を持たない。名前も見た目も猫のようではあるか、あくまでもひとつの「キャラクター」だ。「ハローキティ」は、物語を「語られる存在」ではなく、見る人が「物語を投影できる存在」として、誰の生活にも入り込める余白を残している。
「Here Kitty Kitty」展でイ・ゴウンは、バックグラウンドの設定が無い「ハローキティ」を通して、そのイメージが個人の価値観やアイデンティティ形成に及ぼす影響を視覚化している。

Gowoon Lee: Here Kitty Kitty
■2026年1月9日(金)〜2月21日(土)
日/月:休廊
■会場:Meredith Rosen Gallery
327 West 36th Street, Floor 6
■入場無料
■https://www.meredithrosengallery.com/gowoon-lee-here-kitty-kitty