2019年12月20日号 Vol.364

映写テキストと役者が会話
山本卓卓独特の演出
JS現代演劇「となり街の知らない踊り子」


Photo by © Ryuichiro Suzuki


ジャパン・ソサエティー(JS)が1月10日(金)・11日(土)・12日(日)と14日(火)の4日間、劇団・範宙遊泳(はんちゅうゆうえい)による現代演劇「となり街の知らない踊り子」を上演する。日本語上演、英語字幕付き。全4公演。
範宙遊泳を主宰する山本卓卓(やまもと・すぐる)は、今日本で最も注目を浴びている若手演出家・劇作家。2017年2月にもJSで「Girl X」を北米初演し、好評だった。
今回は新作品を引っ提げての来米上演。山本の脚本・振付・演出、北尾亘(きたお・わたる)の振付・出演。ダンサー兼役者の北尾が、女子高生から年老いた男性まで、複数のキャラクターを一人で演じるひとり芝居。色鮮やかに映写される文字と会話しながら、全くつながりのないはずのランダムな都会人の、無機質さと温もりの微妙な並存関係を、コンセプチュアルに描き出す。
映写されたテキストと、役者が会話をするという、山本独特の演出は、ソーシャルメディアを主なコミュニケーション手段にする現代人を象徴しているとも言える。その孤独さと、ふれあいの不在を際立たせている。
10日は終演後にレセプションが、11日は質疑応答が予定されている。

■1月10日(金)7:00pm(終演後レセプション)
■1月11日(土)7:00pm(終演後Q&A)
■1月12日(日)1:00pm
■1月14日(火)7:00pm
■会場:Japan Society:333 E. 47th St.
■チケット:一般$35、JS会員$30
www.japansociety.org



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