2020年12月18日号 Vol.388

ホリデーを安全に過ごす心得
総領事館から在留邦人へ注意喚起
盗難、暴力、詐欺など

在ニューヨーク日本国総領事館が、ニューヨーク市警察(NYPD)からの情報を基に、年末年始の安全と、ホリデーギフトなどの配達荷物の盗難防止について、在留邦人に注意を喚起している。日本とは異なる環境で、思わぬトラブルに巻き込まれないよう備えたい。



配達荷物の盗難防止

新型コロナウイルスのパンデミックにより、今年は年間を通して配達荷物が増加していることに加え、ホリデーギフトのオンライン購入が増えている。すでに盗難被害レポートも多く出されていることから、NYPDが以下の「盗難予防対策」をアドバイスしている。

▼注文時に、受け取人が在宅する配達先住所を記入する
▼「受取人署名」の配達オプションを選ぶ
▼配達先に在宅受取人がいない場合は、どこにパッケージを置くか、詳細な説明を記入する
▼高価な商品の配達には、購入時に保険をかける

詳細は、NYPDのフェイスブック(別記)で案内している。

暴力犯罪に注意

NYPDによると、ニューヨーク市内では依然として暴力犯罪が多発している。11月末現在、重犯罪の総件数は前年比横ばいとはいえ、殺人被害者数は422人と前年から38・4%増、拳銃発砲事件は1412件で前年の約2倍。

地下鉄では、プラットフォームで口論の末に線路に突き落とされる事件や、電車を待っていた女性が背後からホームレスに突き落とされる事件も発生している。電車を待つ間は、できるだけプラットフォームの中央で待ち、不審者の存在や周囲の状況を常に確認するなど、十分に注意するよう、NYPDが市民に呼びかけている。

地元メディアの報道などから最新情報を常に入手し、事件現場付近には近づかない、夜間の外出や人通りの少ない道を歩くことを避ける、不審な人には近づかないなど、安全対策を講じることが必要だ。

政府を装った詐欺

総領事館には最近、ソーシャル・セキュリティー番号や、銀行の口座番号など、個人情報詐欺について、在留邦人から報告や問い合わせが相次いでいるという。ほとんどが政府機関を装ったもの。

まず、社会保障局(Social Security Administration)と思われる政府機関を装ったものに、次のような詐欺が横行している。

①録音された自動音声で電話があり、「あなたのソーシャル・セキュリティー番号が、何者かに悪用されています。被害防止のために、氏名、ソーシャル・セキュリティー番号の下4桁、郵便番号、銀行名と残高を報告してください」と言われた。
②労働省(Depart ment of Labor)の職員を名乗る人から電話があり、「あなたが申請中の失業保険につき、担当者に連絡してください」というメッセージが残されており、折り返し電話をかけたところ、自動音声でソーシャル・セキュリティー番号を残すよう案内された。

総領事館はこれらについて、公的機関がそのような理由で突然電話をかけることはないと指摘する。言われるままにソーシャル・セキュリティー番号、銀行口座の情報などを教えないこと。

公的機関や警察と称する人から突然連絡を受けた場合、相手の氏名、所属を確認し、一旦電話を切り、その相手の所属する機関の代表電話番号を調べて、電話をかけてみること。総領事館は、「万が一このような被害に遭った場合、速やかに警察に被害届を出すとともに、総領事館へも連絡をください」と在留邦人に呼びかけている。

また、連邦捜査局(FBI)の詐欺報告サイト(別記)に報告することも勧められる。

総領事館へ通報を

何らかの被害に遭った、思わぬ事態に遭遇し困っている人は、総領事館の「邦人援護担当官」に連絡を(212-371-8222)。週末・休日も緊急時用に24時間対応可能な電話システム(日本語オペレーター対応)も導入している。

■領事館の安全対策ページ「ニューヨーク安全マニュアル」
※サイトに掲載されているPDF版「事件や事故に巻き込まれたら」には緊急時の連絡先などが記載

■ 在ニューヨーク日本国総領事館
299 Park Ave., 18th Fl., New York, NY 10171
TEL: 212-371-8222 ryoji@ny.mofa.go.jp
https://www.ny.us.emb-japan.go.jp

NYPD ●www.nyc.gov/nypd
https://www.facebook.com/NYPD

■米連邦捜査局(FBI)詐欺レポート
 TEL: 202-324-3000(代) www.fbi.gov
 詐欺レポート:https://tips.fbi.gov

 





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