2021年12月17日号 Vol.412

クラシックが彩るホリデー
華やかなオーケストラ2選
カーネギーホール

The New York Pops (Photo © Richard Termine)

年末も押し迫り、ホリデーシーズンもあとわずか。例年カーネギーホールではこの時期、華やかなプログラムによるコンサートが開かれるが、未だ続くコロナ禍で、残念ながら同ホール公式主催のコンサートもコロナ禍以前に比べるとずっと少ない。

しかしながら、例年通りにコンサートを行う二つのアーティスト、ニューヨーク・ポップス・オーケストラとニューヨーク・ストリング・オーケストラのコンサートを紹介したい。



12月17日(金)には、ブロードウェイ、映画音楽、アメリカン・クラシックソングなどのポピュラー・ミュージックを専門に演奏するオーケストラ、「ザ・ニューヨーク・ポップス」が登場。定番となった彼らのカーネギーでのホリデーシーズン・スペシャルコンサートだ。毎回この季節にふさわしい、すべての人に楽しんでもらえるような、楽しいコンサートを行なっている。

今回は「Back Ho-me for the Holidays」と題し、ホリデーシーズン・ミュージックを数多く含んだフェスティブ・プログラムを披露する。

(左)Steven Reineke (Photo © Richard Termine)/(右)Laura Benanti (Photo ©Jenny Anderson)

今年のメイン・ゲストアーティストは、ブロードウェイ・スターのローラ・ベナンティ。ニューヨーク大学在学中の1998年に「サウンド・オブ・ミュージック」のリバイバル上演でブロードウェイデビュー。その後は「イントゥ・ザ・ウッズ」、「ウェディング・シンガー」などのヒット作に出演を続け、2008年には「ジプシー」にルイーズ役で出演、同年のトニー賞ミュージカル部門助演女優賞を受賞した。トラディショナルなクリスマス・キャロルから、「It's the Most Wonderful Time of the Year」、「I'll Be Home for Christmas(クリスマスを我が家で)」、「Winter Wonder-land」など、定番ホリデーソングの数々を歌う。

指揮はザ・ニューヨーク・ポップス音楽監督のスティーヴン・ライニキー。他にもゲストに俳優・歌手のマーティン・ヴィドノヴィク、ソプラノ歌手のケイト・マンジャメリなどが出演する。

(左)New York String Orchestra / (右)Jaime Laredo (Photos © Pete Checchia)

12月24日(金)には、半世紀にわたってクリスマス・イブにカーネギーホールに登場している「ニューヨーク・ストリング・オーケストラ」が今年もコンサートを行う。指揮も毎回お馴染みのジェイミー・ラレード。
プログラムは、エルガーの「序奏とアレグロ」作品47、モーツァルトのディベルティメント・ニ長調K・ 136、バッハのバイオリン協奏曲イ短調BWV1041(ソリストにルーベン・レンジェル)、そしてチャイコフスキーの「弦楽セレナーデ」。チケットプライスもリーズナブル。(木川貴幸)

The New York Pops
■12月17日(金)8:00pm
■$23.50〜

New York String Orchestra
■12月24日(金)7:00pm
■$15〜

■会場:Carnegie Hall
 Stern Auditorium / Perelman Stage
 881 Seventh Ave.
■Tel: 212-247-7800
www.carnegiehall.org


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