2018年11月16日号 Vol.338

仏教の卍とヒトラーの十字架
著者:中垣顕實

中垣顕實法師
著書を手にする中垣顕實法師


宗教・人種を超えて平和を訴える「平和ファウンデーション」代表の中垣顕實法師が、著書「仏教の卍(まんじ)とヒトラーの十字架」を出版。11月10日(土)、紀伊国屋書店で、出版記念の講演とサイン会を開催した。
日本人には、寺院を象徴する印であり、地図上で寺院を示す記号として、生活に深く溶け込んでいる「卍」。本来は吉祥の印であるが、ナチス・ドイツがシンボルとして使用したことで、誤解を招いていることも多い。
中垣法師によれば、「卍」は仏教、ジャイナ教、ヒンズー教など多くの文化や宗教で何十億人もの人々が、太陽と幸運の象徴として3000年以上に渡り使用してきた。 しかし、ナチス・ドイツが使ったことから、西洋世界では憎悪の象徴として認識されている。同書では、仏教の「卍」とヒトラーの「カギ十字(ハーケンクロイツ)」の違いや、なぜヒトラーがこのシンボルを使用したかなどについて説明。同書のサブタイトル「憎しみの力から平和の象徴を救う」を目標とする中垣法師は、平和、理解、和解への道を模索・提案している。


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