2023年11月10日号 Vol.458

「ジョン・ケージの日本」シリーズ第3弾
Noh-opera/Noh-tation:
ジョン・ケージの未完成作品を紐解く

Tomomi Adachi © Takayuki Imai, Aichi Triennale(左写真)、Wakako Matsuda

ジャパン・ソサエティー(JS)が11月16日(木)、「ジョン・ケージの日本」シリーズ第3弾「Noh-opera/Noh-tation:ジョン・ケージの未完成作品を紐解く」を上演する。午後7時半開演の公演はすでにチケット完売、同日5時15分開演の追加公演が決定した。

ジョン・ケージは、20世紀が誇る作曲家で実験音楽の祖。そのケージが日本からいかに芸術的影響を受けていたかを俯瞰するのが、この「ジョン・ケージの日本」シリーズだ。


シリーズ第2〜4弾は、多くのケージ作品の解釈とライブを行ってきた音楽家・作曲家・ヴォイス・パフォーマー足立智美をキュレーターに迎える。ニューヨークの現代音楽集団インターナショナル・コンテンポラリー・アンサンブルとのコラボレーションによるコンサートシリーズとなる。

今回のシリーズ第3弾は世界初演。ケージが晩年、構想を練っていたにもかかわらず実現できずに終わったプロジェクト「Noh-opera: Or the Complete Musical Works of Marcel Duchamp」をベースに、足立が新作として作り上げる一大プロジェクトだ。

昨年の「国際芸術祭あいち2022」で、日本初演の「ユーロペラ3&4」(作曲・ケージ、演出・足立)で、足立と協働した能楽師・松田若子を日本から迎える。アイデアを練りきれずに他界したケージの夢を、足立なりの方法で紐解く。

能とのコラボレーションに縛られず、禅の公案を活用し、AIで曲と歌詞を創作するという、足立らしい21世紀の実験大作でもある。ニューヨークを拠点に、実験音楽の分野で躍進を続ける作曲家/ヴォイス・アーティスト、ゲルシー・ベルを迎え、インターナショナル・コンテンポラリー・アンサンブルの5人の音楽家を伴い、斬新な音楽舞台体験を実現する。

■11月16日(木)5:15pm
■会場:Japan Society
 333 E. 47th St.
■TEL: 212-715-1258
■一般$37、JS会員$30
■購入:
https://japansociety.org/events/noh-opera-noh-tation


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