2019年11月1日号 Vol.361

「アクナーテン」トークとアリア
JS天皇シリーズ第3弾・第4弾
新作能「大典」と人気狂言「蝸牛」


フィリップ・グラス氏 Photo by © Danny Clinch


「大典」Taiten, Shizuka Mikata. Photo by © Yoshiaki Kanda


「蝸牛」Kagyu, Noritoshi Yamamoto (performer on right) Photo by © Yoshiaki Kanda


11月は、ジャパン・ソサエティー(JS)「天皇シリーズ」の第3弾・4弾が続々と開催される。

第3弾は11月6日(水)、メトロポリタンオペラの新プロダクション「Akhnaten(アクナーテン)」=関連記事5面=の初演を先取りし、作曲家フィリップ・グラスを招いてのトーク・プログラム。
司会と解説は、日本の古典文学とエジプトの古代文明を研究するプリンストン大学比較文学科のトム・ヘア教授。まずは教授のレクチャーで幕を開ける。一神教を推し、自らを太陽の子と称したエジプト王アクナーテンと、祖先を天照大御神とする日本の天皇神話の共通点と相違点を解説する。
続いて、日本文化への造詣の深さでも知られるグラスが、アクナーテンをテーマにオペラを書いたその着想と創造の経緯を語る。オペラで主役のアクナーテンを演じるカウンター・テナーのアンソニー・ロス・コスタンゾが、アリアを披露。

第4弾は11月14日(木)から16日(土)までの3日間、新作能「大典(たいてん)」の海外初公演と古典狂言が開催される。
「大典」は、大正天皇の即位を記念して作られた新作能だ。即位大典の奉告に遣わされた勅使の前に、天女と天津神が現れ、新たな御代を祝福して舞うという内容。
1915年の初演後は、ほとんど上演されることがなかったが、今回は徳仁天皇陛下のご即位を記念し、京 都観世会の当主、十世片山九郎右衛門が詞章・演出を見直し、現代にふさわしい形で上演する。
一方の狂言は、古典の人気作品「蝸牛(かぎゅう)」。カタツムリを見たことがない家来が、主人の説明を頼りにカタツムリを探し、とんでもないものをカタツムリと勘違いしてしまうというコメディー。東京の大蔵流狂言、山本東次郎家から重鎮・山本則俊が演じる。

★第3弾「オペラトークと音楽」
■11月6日(水)6:30pm
■一般$28、JS会員$23
★第4段「新作能と古典狂言」
■11月14日(木)〜16日(土)7:30pm
※14日・15日は開演1時間前に雅楽レクチャー有り
 (公演チケット購入者対象)
※14日終演後、ガラ・レセプション有 有料
■公演のみ:一般$97、会員$80
■14日の公演+ガラ:一般$120、会員$100
■会場:Japan Society
 333 E. 47th St.
■Box Office:TEL: 212-715-1208
www.japansociety.org



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