2020年10月30日号 Vol.385

NY州コロナ・クラスター対策
状況改善!新たなゾーンマップ

ニューヨーク州内の数ヵ所でのコロナ陽性件数増加に伴い、10月初めクオモNY州知事がクラスター対策を打ち出し、その後改善が見られたことにより、クラスターゾーンマップが22日からアップデート、いくつかのエリアで規制が緩和された。ニューヨーク市内のクラスター発生地区は、ブルックリン1ヵ所と、クイーンズの2ヵ所というのは変わらない。同知事は、ニューヨーク州とペンシルベニア州境で発生している新たなクラスターも懸念している。市内在住者も随時状況を確認し、油断大敵・予防徹底で、秋を乗り切ろう! (掲載内容は10月26日現在の情報です=編集部)


10月26日現在のNY市内クラスター状況

新クラスターマップ
各エリアで規制緩和


ニューヨーク州のクラスター対策対象地区が、ブルーム郡、オレンジ郡、ロックランド郡、ニューヨーク市内のブルックリン区とクイーンズ区の全5地域であるのはこれまでと同じ。当初、州政府がクラスターの集中度が高い順にレッド、オレンジ、イエローに色分けしゾーンマップを作成。特にレッド、オレンジゾーンで厳しい規制を敷いたが、これが功を奏し多くのレッドゾーン、オレンジゾーンで感染者数の減少を見た。

その結果、10月26日現在、クイーンズ区の2ヵ所からはレッドとオレンジゾーンが消え、当初と同じクラスターエリアが全てイエローゾーンとなった。ただ、セントラルクイーンズは、全部イエローとはいえ、ゾーン南部のオゾンパークで新たな陽性件数増加が見られたため、エリアがそこまで拡大されている。

ブルックリンは、レッドゾーンはそのままで、オレンジゾーンがイエローゾーンとなり、イエローゾーンはそのままイエローという状態だ。イエローになると、学校を再開できるのが大きな変化で、今後の状況をみて随時判断、変更されていくことになる。

ニューヨーク州クラスター対策の詳細は、別記ウェブサイトで確認を。

他州からの感染流入の脅威
クオモ知事による10月26日のブリーフィングで表示された全米の陽性率統計では、ニューヨーク州の感染率は1.27%で、全米で低い順から3位。最も感染率が低いのはメーン州の0・55%で、次いでニューハンプシャー州の1・21%。感染率が30%を超えるのはミシシッピ、サウスダコタ、アイダホ州。

近隣のニュージャージー州(4・21%)とコネティカット州(2.18%)は、低い順15位以内に位置付けている。両州とも感染件数は増加傾向にあるが、ペンシルベニア州と並び、ニューヨーク州が設定した「14日間の自主隔離」適用範囲に入るまでの増加は見せていない。

クオモ知事は、特にペンシルベニア州との州境で、マイクロ・クラスターが多数発生していることを懸念。これらのエリアでの検査を徹底すると同時に、2つのエリアをイエローゾーンに指定し、ある程度の規制を敷いた。

これら隣接3州とニューヨーク州との間での、移動規制や自主隔離対策を徹底することは不可能なので、特にトラベル規制は敷かれない。一方で、「エッセンシャルビジネス以外での、州を跨ぐ移動は控えてほしい」と知事は住民に呼びかけている。

同時に、全米での陽性者数の増加と秋冬のインフルエンザシーズンの到来、寒くなり室内活動が増えること、学校の再開といったファクターを組み合わせると、知事は「今後また陽性者数が増えることが予測される」とブリーフィングでも繰り返し話しており、今後も個人レベルでの注意と予防徹底は欠かせない。

★ニューヨーク州のクラスター対策の詳細:
https://forward.ny.gov




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