2020年10月30日号 Vol.385

JASSI年次晩餐会
バーチャルで活動報告


JASSI理事長の望月良子氏

日米ソーシャルサービス(JASSI)のファンドレーズ年次晩餐会が10月22日、ユーチューブ上でオンライン開催された。

JASSIは1981年設立の非営利日系福祉団体。高齢者プログラムのほか、日本語のホットラインでは様々な電話相談を受け付けている。今年は3月以降のパンデミックで、失業保険や医療保険への申請など、相談件数が急増。

経済活動の再開もままならない中で、政府の助成金もカットされた。とはいえ、こんな状況だからこそ必要とされるのがJASSI。理事長の望月良子氏が開会の挨拶で、「経済再開もままならない中、寄付をしてくれた企業・団体・個人に、この場を借りてお礼を言いたい」と述べた。JASSIの活動のために、長年オフィススペースを無料で貸し出してくれている中国系の福祉団体ハミルトン・マディソンハウスにも、感謝の意を評した。

続いて、在ニューヨーク日本国総領事館の山之内勘二大使が挨拶。パンデミックの中、JASSIのサービスが無料で提供されることの貴重さを強調し、これまでになくJASSIの活動需要が高まっていること、それにはコミュニティーからの寄付が欠かせないと、参加視聴者に呼びかけた。



オンライン開催となった今回は、合田沙おりさんの司会でボランティアの名前が読み上げられたほか、寄付企業・団体が紹介された。伊藤園ノースアメリカ、三菱UFJファイナンシャルグループ、KPMG、三井USA、JCCファンドほか、主な企業・団体の代表者が、ビデオ挨拶でJASSIにエールを送った。

「コロナ禍におけるJASSIの活動報告」では、昨年と今年の相談件数を比較し、今年がいかに多いかをグラフや数字で解説。スタッフが減った状態で、増える相談に対応している厳しい現状についても説明された。

ボランティアとしてシニアへの「フレンドリーコール・プログラム」で、定期的に一人暮らしの高齢者に電話をかけ、無事の確認と共に会話を楽しむ機会を提供するボランティアたちの体験談も、ビデオで届けられた。

また、JASSIの支援を受け「生活が一変しました」という男性は、「いつか恩返しがしたいと思っている」と、スタッフに感謝の意を伝えると同時に、JASSIの支援の必要性を強調した。
殺陣波濤流NY、香純恭氏のパフォーマンスで晩餐会は幕を閉じた。晩餐会の収益はすべてJASSIの運営に充てられる。


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