2022年10月14日号 Vol.432

植山慎太郎・マックス藤島
写真家・二人展

植山慎太郎

二人の写真家・植山慎太郎とマックス藤島による写真展が、10月18日(火)から29日(土)まで、ソーホーのギャラリー・マックス・NYで開催される。



植山のテーマは「月とニューヨーク」。もともと風景写真を撮っていた植山だが、2011年にスーパームーンを撮影して以来、ニューヨークに昇る月に魅せられ、このテーマで撮り続けている。

すべての展示作品が合成ではなく、一度のシャッターでニューヨークのビルと月の表情を画角内に映し込んでいる「1枚撮り」。スーパームーンのディテールと、ランドマークビルが一体化した写真は、今回の展示の代表作だ。

マックス藤島

一方、藤島のテーマは「Wish You Were Here Manhattan, 1974〜1993」。20年間ニューヨークのある高層ビルからエンパイアステートビルディングを撮り続けた、藤島のライフワークとも言えるシリーズから、作品をいくつか抜粋して展示する。

日々あわただしく動き続けるマンハッタン。そこで暮らす人々の頭上にこんなにも大きな空と自然が広がっていることに、改めて気付かせてくれる作品群だ。

藤島の作品の特徴は、それが自然の風景であれ、建造物であれ、その場でシャッターを押したはずの作家の創作意図や思惑が、作品に写し込まれていないこと。作家の気配が消えているため、作品を見る人が、目の前に広がる風景を自分だけが見ているように感じる。実はそれこそが、「Wish You Were Here」の目指す地点。

藤島は、「時間に身をまかせる。自然が自ら創り出すドラマをただひたすら待ち、その瞬間をあるがままに、しかも絵のように撮ることができれば最高です」と話す。

■10月18日(火)〜29日(土)11am〜6pm
※オープニングレセプション:18日6〜8pm
※アーティストトーク:6:30〜7pm
■会場:Gallery Max New York
 552 Broadway, #401, Intercom# 9, 4 Fl.
■TEL: 212-925-7017
gallerymaxny.com


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