2018年10月5日号 Vol.335

マンハッタンに新たな博物館が誕生
脳をだますトリックアート
「ミュージアム・オブ・イリュージョンズ」

イリュージョンズ

イリュージョンズ
Rotated Room(top) and Head on the Platter(bottom) exhibit at the Museum of Illusions. (All Photos by Kenroy Lumsden)


マンハッタンのチェルシーに9月20日(木)、新たな博物館「ミュージアム・オブ・イリュージョンズ」がオープンした。「トリックアート」や「錯視」をテーマにした展示で、人間の目や脳を混乱させる様々な仕掛けが体験できる。
同館第1号はクロアチアの首都ザグレブで、2018年10月1日現在までに世界9ヵ国11都市で開館。10ヵ国目となるアメリカではニューヨークの他、カンサス・シティにオープン予定。他にもカナダ、ジョージア、オランダ、サウジアラビア、カタールなどに開館される。

ニューヨークの会場は、1906年から1907年にかけて建設された「ニューヨーク・カウンティー・ナショナル・バンク・ビルディング」で、1988年にNY市のランドマークとして認定された歴史的建造物。館内には、科学、数学、生物学、心理学に基づいた70以上のインスタレーションが用意されている。「小人」が座っているように見える「椅子のイルージョン」、壁を歩いているように見える「回転部屋」=写真左=、あるコーナーから別のコーナーへ移動すると人物が拡大・縮小して見える「エイムズの部屋」などは、視覚的トリックを利用したもの。また、様々な「錯視」を紹介した「オプティカル・イルージョン」のコーナーでは、人間の視覚的感覚が、いかに不完全でだまされやすいかを認識させる。他にも、教育的なゲームやパズルが楽しめるプレイルームもあり、昨今の「インスタ映え」だけを狙った展示とは一線を画している。
脳がだまされるメカニズムは理解できなくても、ついつい見入ってしまうユニークな博物館。

The Museum of Illusions
New York
■開館:月〜日 9:00am-10:00pm
■会場:77 Eighth Ave.
■大人$19、6-13歳$15
 学生/シニア$17
newyork.museumofillusions.us


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