2019年10月4日号 Vol.359

日米カウンセリングセンター
第7回年次晩餐会
加納氏とアピチャを表彰


この日の受賞者と日米カウンセリングセンター関係者(写真提供:ハミルトン・マディソンハウス)


移民向け非営利福祉団体ハミルトン・マディソンハウス(1898年創設)の日本語クリニック「日米カウンセリングセンター」が、第7回年次晩餐会を10月24日、市内の会場で開き、約130人が出席した。
この日は、ディスティングイッシュト・ヒューマニタリアン賞が加納良雄氏に、コミュニティー・サービス賞がアピチャ・コミュニティー・ヘルスセンターに授与された。
加納氏は、ハミルトン・マディソンハウス、日米ソーシャルサービス(JASSI)で理事を務めるほか、米国日本人医師会の事務局長など、現在非営利団体8団体の世話役として活躍している。今回の賞は、数十年にわたる日系コミュニティーへの貢献が認められたものだ。
普段は縁の下の力持ちの加納さんが、この日は演壇に立ち挨拶した。1973年の来米から現在まで、特に家族への感謝の気持ちを述べ、会場から大きな拍手が贈られた。
アピチャからは、CEOのテレサ・ロドリゲスさんが挨拶し、80年代のエイズ患者支援団体としての創設から現在までの役割の変化などについて語った。
エンターテインメントは、ピアニストの越加奈恵さん。グランドピアノを、鍵盤だけでなく、内部の弦までを使い、ペーパークリップやパーカッションのブラシ・スティックなどを駆使する斬新な演奏を披露。アメリカの現代音楽の巨匠ジョージ・クラムの作品を紹介し、前衛パフォーマンスで観客を圧倒した。
基調講演のマイケル石井氏は、日系4世として一家のユニークな歴史を紹介しながら、現在の移民保護活動について熱弁をふるった。
晩餐会の締めくくりは、日米カウンセリングセンターでカウンセラーとして、日本人のクライアントと日々向き合っている松木史(ふみ)さんと、アセドゥ竹島久美子さんの挨拶。
「医療保険がないからといって、クライアントの相談を断ることは絶対にしません。彼らが安心してカウンセリングを受けられるのは、ここにいる皆さんの支援のおかげです。これからも引き続き、ご支援いただけますよう、お願いします」と呼びかけた。


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