2019年10月4日号 Vol.359

「高松宮殿下記念世界文化賞」
演劇・映像部門で
坂東玉三郎が受章



世界の優れた芸術家に贈られる「高松宮殿下記念世界文化賞」(公益財団法人日本美術協会主催)の、第31回受賞者が9月中旬、東京、パリ、ロンドン、ニューヨーク、ローマ、ベルリンの各地で発表された。
演劇・映像部門で坂東玉三郎氏(69歳)=写真=が受賞。そのほか、絵画部門にウィリアム・ケントリッジ氏(64歳、南アフリカ)、彫刻部門にモナ・ハトゥム氏(67歳、イギリス)、建築部門にトッド・ウィリアムズ氏(76歳)とビリー・ツィン氏(70歳)(アメリカ)、音楽部門にアンネ=ゾフィー・ムター氏(56歳、ドイツ)がそれぞれ受賞した。
坂東氏は、14歳で五代目坂東玉三郎を襲名して以来、歌舞伎界を背負って立つ立女形として活躍し、舞踊家としても「鷺娘」などで独自の美の世界を創造。海外アーティストとのコラボレーションや、演出家、映画監督など、歌舞伎の枠を超えての活動が評価された。2011年には京都賞受賞、12年に人間国宝に認定され、13年にはフランス芸術文化勲章コマンドゥールを受章している。
また、同時に発表された第23回若手芸術家奨励制度の対象団体には、フランスのフィルハーモニー・ド・パリの音楽教育プログラム、デモスが選ばれた。
授賞式典は、日本美術協会総裁の常陸宮殿下、同妃殿下ご臨席のもと、10月16日(水)、東京・元赤坂の明治記念館で行われる。各受賞者には、それぞれ顕彰メダルと感謝状、賞金1500万円が贈られる。若手芸術家奨励制度の対象団体には、9月17日パリでの発表記者会見の席上で、奨励金500万円が贈られた。


HOME