2021年10月1日号 Vol.407

現代劇「ストーリー・ボックス」
差別のない世界を願う

現代演劇「ストーリー・ボックス(The Story Box)」が、10月2日(土)に「コート・スクエア・パーク」(ロングアイランド・シティ)で、9日(土)に「ブルックリン・アーミー・ターミナル(BAT)」(ブルックリン)で上演される。同作はスージ・タカハシ作、クリスティン・マーティング演出。作者であるスージ・タカハシ自らが演じる。9月11日ジャパン・ソサエティで初演され、その後同18日にブロンクス、25日にはスタテン島で上演された。



日本人の父と、アメリカ人の母を持つタカハシの体験を通して、日系アメリカ人が市民としての権利をいかに守ることができるかという、主人公の疑問に対する答えを探求する物語。日本の紙芝居などの伝統的なストーリーテリングの手法を用いる。

第二次大戦中に強制収容所に送られた日本人のように、会場の観客は各自スーツケースと名札を与えられる。スーツケースの中にはワイヤレス・ヘッドフォンと、過去に米国でアジア系移民たちが直面した問題や、最近のコロナ禍でのアジア人への暴力の増加が記録された家族アルバムが入っている。

9・11同時多発テロ以降、差別攻撃を受けているイスラム系を含め、日系人、アジア人、ひいては全ての人に、人種や宗教を理由に差別が起こらない世界にしようとの、祈りを込めた作品。

■10月2日(土)3:00pm/6:00pm
■会場:Court Square Park: Court Square & Jackson Ave., LIC
■10月9日(土)3:00pm、6:00pm
■会場:Brooklyn Army Terminal:80 58th St., Brooklyn

■チケット:$0〜$50(希望額を支払う)
■予約・問合せ: www.here.org/shows/the-story-box


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