2019年9月20日号 Vol.358

美崎久美子 ストリングアートの世界
糸かけ曼荼羅をアートへと昇華
個展「ジャパニーズ禅スピリット」


ストリングアーティストの美崎久美子(みさき・くみこ)=写真=による個展が、9月26日(木)から10月1日(火)まで、日本クラブ内の日本ギャラリーで開催される。
ストリングアートとは、板に釘を打ち、その釘に糸をかけていくアート。使う糸の色や素材、釘の打ち方により、さまざまな表現が可能となる。美崎のストリングアートは、繊細な技術と豊かな感性でデザインされた模様に、色鮮やかな糸を掛けていくのが特徴だ。
美崎がストリングアートと出会ったのは、糸かけ曼荼羅のワークショップだった。曼荼羅は、仏教の世界観を表現した絵画だが、糸かけ曼荼羅は、仏教とは関係のないアート。円・渦・方形など複数のシンボルを一定の秩序で組み合わせ、豊かな色彩とともに表現する。
この糸かけ曼荼羅の制作過程で、座禅や瞑想と同じα脳波が生じる時があり、制作者にしか体験できない、心地よいリズム感と深いリラクゼーションに導かれるという。
枠にとらわれないイメージを表現する美崎のストリングアートは、制作過程での癒やし効果という独特な性質を持つ糸かけ曼荼羅を、アートというフィルターを通した結果だ。次第に多様な作品へと昇華していった。

ギャラリートークとミニ・コンサート

美崎によるギャラリートークが9月28日(土)午後3時から4時まで開催。ギタリスト関将(しょう・せき)によるミニ・コンサートも予定されている。
関将は、B'zの稲葉浩志、TWINZER、大澤誉志幸など、多くのアーティストのツアーやレコーディングにギタリストとして参加。シンガーへの楽曲やCM、映像・舞台などの楽曲制作も手掛け、作曲家としても活動する。
当日は、日本民謡からジャズ、インドネシアのガムランまで、関将がギター1本で表現する。

■9月26日(木)~10月1日(火)
■会場:日本ギャラリー
 145 W. 57th St.
■TEL: 212-581-2223
 info@nipponclub.org
■入場無料
www.nipponclub.org



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