2020年9月18日号 Vol.382

週末に行きたいおすすめスポット③
地域の活性化・回復を支援
「NYCケーション」ニューヨーク市観光局

ニューヨーク市観光局(NYC & Com pany)では、「オール・イン・NYC」と銘打ったイニシアチブを展開中。市内のアクティビティを紹介する「NYCケーション(NYC-cation)」では、週替わりで「おすすめスポット」を案内。地域の活性化を促し観光産業の回復を支援するもので、NY市民に「地元を見直そう!」と呼びかけている。ここでは抜粋で紹介したい。

▼ブロンクス
ハーレム・リバーに架かる高さ140フィートの「ハイブリッジ①」=写真①=は、NY市内で最も古い橋で、1848年にクロトン水道橋の一部として完成。1970年代に閉鎖されたが、2015年にリニューアルオープン、歩行者と自転車が通行できるようになった。

マンハッタン側からは、西172丁目とアムステルダム・アベニューから、ハイブリッジ・パークに入り、ハイブリッジ・パーク・ウォーター・タワー・テラスの階段から橋へ。ブロンクス側からは、ユニバーシティ・アベニューと170丁目から。通行は午前7時から午後8時まで(季節により時間変更有り)。

①The High Bridge
www.nycgovparks.org/park-features/highbridge-park/planyc


①ハーレム・リバーに架かる「ハイブリッジ」 (Photo by Adam Pape / NYC & Company)

▼ブルックリン

1838年に創立された「グリーンウッド墓地②」は、ブルックリンで最初のパブリックパーク。1997年に国家歴史登録財に登録、2006年には国定歴史建造物に指定された。画家のジャン=ミシェル・バスキア、モールス電信機を発明したサミュエル・モールス、ティファニー創業者のチャールズ・ルイス・ティファニー、江戸時代後期に訪日し、日米修好通商条約を締結したタウンゼント・ハリスなどが眠っている。

また、参加型のパブリックアート「グリーンウッド墓地を訪問した人々の秘密がココに横たわる(Here Lie the Secrets of the Visitors of Green-Wood Cemetery)」=写真②=は、フランスのアーティスト、ソフィー・カレによるオベリスク。訪問者は紙に「秘密」を書き、用意された封筒に入れてオベリスクに「投函」することで、知られたくない秘密を墓に安置させるというもの(一杯になると燃やして破棄)。2017年に設置、2024年まで展示される。

②Green-Wood Cemetery
500 25th St, Brooklyn
www.green-wood.com


②グリーンウッド墓地のパブリックアート SophieCalle, Here Lie the Secrets of the Visitors of Green-Wood Cemetery (Photo by Leandro Justen, Courtesy of Creative Time)

▼コニーアイランド(ブルックリン)

美術館と共に再開許可が下りた「ニューヨーク水族館③」の新展示「スパインレス(Spineless)」は、無脊椎動物をフィーチャー。大西洋の巨大なタコ、日本近海の深海に生息するタカアシガニ、クラゲ、イカなど、少し奇妙で珍しい海の生物が観賞できる。

水族館を訪問した後は、「コニーアイランド・ボードウォーク④」を散歩しよう。海水浴シーズンはすでに終わったが、独立記念日のホットドッグ早食い大会で有名な「ネイサンズ・フェイマス⑤」=写真⑤=、ボードウォークにある海の家のような「ルビーズ・バー・アンド・グリル⑥」、2007年に創業100周年を迎えた人気のイタリアン「ガルジューロス⑦」などが味わえる。ノスタルジックな雰囲気が人気の遊園地「ルナパーク」は、残念ながら閉館中。

③New York Aquarium
602 Surf Ave., Brooklyn
nyaquarium.com
④Coney Island Boardwalk
www.nycgovparks.org/parks/coney-island-beach-and-boardwalk
⑤Nathan's Famous
1310 Surf Ave, Brooklyn
nathansfamous.com
⑥Ruby's Bar and Grill
1213 Riegelmann Boardwalk, Brooklyn
www.rubysbar.com
⑦Gargiulos
2911 W. 15th St. Coney Island 
gargiulos.com


⑤ホットドッグ早食い大会で有名な「ネイサンズ・フェイマス」 (Photo by Matthew Penrod / NYC & Company)

▼マンハッタン

3月11日のオープン直後、CODIV-19感染抑制のために閉鎖された「エッジ⑧」=写真⑧=が再開。「30ハドソンヤード」ビルの100階に設置された展望デッキは地上からおよそ1100フィート(約335メートル)。西半球で最も高く、ガラスパネルの壁越しに360度のスカイビューが広がる。入場有料、要予約。

イギリスのデザイナー、トーマス・ヘザウィックの体験型パブリックアート「ベッセル⑨」も再開した。踊り場と階段のみで構成された巨大な展望施設だ。入場無料、要予約。

⑧EDGE
30 Hudson Yards
www.edgenyc.com
⑨Vessel
Hudson Yards Public Square & Gardens
www.hudsonyardsnewyork.com


⑧ハドソンヤードの新名所「エッジ」 (Photo courtesy of Related-Oxford)

▼クイーンズ

ジョン・F・ケネディ国際空港に昨年オープンした「TWAホテル⑩」 。アメリカ人の建築家エーロ・サーリネンが設計、1962年に完成したトランス・ワールド航空(TWA)のフライトセンターがホテルとなって蘇った。白い翼を広げたような外観と、流れるようなフォルムが美しい屋内。かつてはメインターミナルだったエリアが広々としたロビーとなり、「パタパタ」と音を立てる懐かしいソラーリ式の表示機が、訪問客を惹きつける。

Covid-19感染予防措置で、屋内飲食スペースやラウンジは閉鎖されているものの(9月14日現在)、宿泊は可能。時間単位で利用できる「デイステイ」もあり。宿泊客とデイステイ客は、屋上プールや展望デッキが利用できる。

⑩TWA Hotel
John F. Kennedy International Airport,
JFK Access Road, One Idlewild Drive
www.twahotel.com


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