2021年9月17日号 Vol.406

日本クラブ・ウェブギャラリー
シルクロード色彩自在
洋画家・入江一子105年の軌跡

「四姑娘山の青いケシ」

日本クラブ・ウェブギャラリーで9月23日(木)から11月3日(水)まで、今年8月に亡くなった洋画家・入江一子(1916〜2021年)の企画展「シルクロード色彩自在〜洋画家・入江一子105年の軌跡」が開催される。

シルクロードは、洋の東西を繋ぐ歴史的な交易路。紀元前2世紀から18世紀の間、経済、文化、政治、宗教において、極東から中東、ヨーロッパ、アフリカ、アラビアといった沿道の国家・社会が、相互に影響を与え合った。その歴史的価値から、一部区間が2014年、「シルクロード長安―天山回廊の交易路網」として世界遺産に登録されている。



入江一子は、50歳を過ぎてから30ヵ国余のシルクロード沿道の国々を訪れ、大陸的な風物や、辺境に生きる人々を描き続けた。斬新な構図と、明るい色感に富んだ大らかな画風で、独自の世界を確立した。

できるだけ現地で描き上げるのが入江独自の手法だった。少しでも実際の色に近い色彩を探せるよう、旅行の際は機内持ち込み制限ギリギリの量の絵の具を持参。そのときの感動をそのまま、スケッチブックに着色。その後日本に戻ると、もう一度構成・作画し、大きなキャンバスに描き直していた。小さな体に似合わない、大きなエネルギーと情熱で描き上げた数々の作品には、時代や国境を越えて強く逞しく生き抜いてきた人々の生命力が宿る。

今回展示されるのは、そうした作品40点。女子美術大学卒業後、洋画家・林武画伯に師事し、独立美術協会会員、女流画家協会委員(創立会員)として画壇をリードしてきた洋画家・入江一子の、画業85年間の歩みを振り返る。

レセプション&ミニ映画上映会

初日の9月23日(木)午後7時からは、バーチャル・オープニング・レセプションと、ミニ映画上映会「シルク時空をこえて」が開催される。参加費無料。上映会後は熊谷監督が、日米間の信頼関係とイノベーションの魁(さきがけ)となった「ものづくり精神」の中で、深まっていった日米シルクストーリーを紹介する。

■9月23日(木)〜11月3日(水)
■会場:日本クラブWEBギャラリー
https://nippongallery.nipponclub.org
■問合せ:gallery@nipponclub.org

★バーチャル・オープニングレセプション&
ミニ映画上映会
■9月23日(木)7:00pm
■申込み:日本クラブウェブサイトから
www.nipponclub.org
■問合せ:allery@nipponclub.org
■参加無料
※医療従事者への弁当プロジェクトに寄付歓迎


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